「生前贈与」による相続対策
相続対策は早めの着手が大切で、生前から計画的に取組みたいところです。
生前贈与には相続財産を減らす効果に加えて、被相続人がどのように相続させたいのかをのこされるご家族に伝えることにもなります。
贈与の現状
贈与税は、最高税率は引き上げられたものの、一部税率構造が緩和され(暦年課税)、若年世代への資産移転を促す環境の整備が進んでいます。
出典:財務省「平成25年度税制改正」
- ※1直系尊属とは…父母・祖父母等贈与を受けた人(受贈者)より前の世代で、直通する系統の親族のことです。また、養父母も含まれます。叔父・叔母、配偶者の父母・祖父母は含まれません。
- ※218歳以上の者とは…財産の贈与を受けた年の1月1日において18歳以上である者に限ります。
贈与税の非課税枠が拡大されています!
CASE
1
教育資金を一括贈与した場合
子・孫ごとに1,500万円まで非課税
CASE
2
結婚・子育て資金を一括贈与した場合
子・孫ごとに1,000万円まで非課税
CASE
3
住宅取得等資金を贈与した場合
住宅の種類や贈与時期によって500万円~1,000万円まで非課税
(震災特例法の良質な住宅用家屋については1,500万円まで非課税)
- ※これらの特例を適用するにはそれぞれ要件があります。
- ※「教育資金の一括贈与」および「結婚・子育て資金の一括贈与」については、贈与者死亡時に、未使用残額がある場合、一定の除外要件に該当する場合を除き、その残額すべてが相続税の対象となり、相続人以外の孫は相続税額の2割加算の対象とされます。
生前贈与の心得4か条
相続対策の鉄板ともいえる生前贈与をうまく活用するためのポイントを紹介します。
POINT
1
早めに対策
相続開始前7年以内の贈与は相続財産に加算されてしまうので、早めに生前贈与をスタートしましょう。
POINT
2
多くの人へ贈与
贈与税の基礎控除は受贈者それぞれに適用されますので、基礎控除110万円×受贈者の人数分の財産が非課税となります。
POINT
3
できるだけ多く贈与
一度に多額の贈与は相続財産を圧縮する効果が大きいので、相続税とあわせた全体的な負担は軽くなる場合があります。
POINT
4
孫世代への贈与
一世代飛ばした孫への贈与は子から孫への一世代分の相続税課税を減らすことができます。
贈与の「定義」とは?
贈与とは「財産を他人に無償で与えること」ですが、税務上贈与が成立するためには一定の要件が必要になります。
贈与と認められないと本人は生前贈与をしているつもりでも、相続財産として相続税が課税されることがあります。
生前贈与が成立するための考え方
①双方の合意
受取った側が認識をしておく必要があります。
②贈与契約書の作成
贈与税の基礎控除等を適用する際に大切です。
名義預金にご注意!
被相続人が自己の資産で相続人名義の預金を作ると「名義預金」として相続税の課税対象になります。名義預金の存在は税務署が相続税の申告に対する調査で最もよくみられる事柄の1つです。たとえば父親が子どもに財産をのこしてやろうと子どもの銀行口座にお金を預けていても、子どもがそれを知らない場合、贈与とは認められず相続税が課税されることがあります。
SMBC信託銀行が相続準備のお手伝いをいたします
本資料に関するご留意点
- この資料の内容は、2024年1月現在の税制に基づいて作成しております。今後の税制改正等に伴い内容が変更となる可能性があります。なお、税金に関するご相談については所轄税務署または税理士等にご確認ください。
- この資料は、情報提供を目的として作成したものであり、特定の投資信託・生命保険・株式・債券・信託商品等の売買・契約申込を推奨・勧誘するものではありません。
- この資料の内容は2024年1月現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
- この資料は、当行が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
- この資料でご案内する仕組み図は、当行が取扱商品の主な特徴・商品性等を基に表示したイメージであり、実際に商品に投資した場合と、特徴・商品性は異なります。また、将来の運用成果等を保証するものではありません。
- この資料でご案内する商品には、金利、通貨の価格、金融商品市場における相場その他の指標にかかる変動を直接の原因として損失が生じるリスクがあります(リスクの詳細は商品ごとに異なります)。また、購入・保有・解約等にかかる手数料は商品ごとに異なりますので表示することができません。
- 各商品のリスクや手数料等については、各商品の説明書等でご確認ください。
相続関連サービスのご案内
-
あなたの資産を、そのままご家族へ。
-
「生前贈与」を手数料無料でお手伝い
「はじめての相続」シリーズ
遺産相続へのそなえや生前贈与の基礎知識をご紹介