Today's Insight

2021/4/26 12:30作成

FOMCの変化は7月以降か

■ 今週のFOMCに対する市場の反応は限定的にとどまるだろう
■ FOMCは指標改善などの結果を待つ姿勢で、7月以降の変化に注目

 4月27、28 日に米連邦公開市場委員会 (FOMC)が開催される。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は11 日インタビューで、米経済が変曲点にある可能性があると述べて今後の景気加速に対する期待を示したほか、14日公表のベージュブックでは景気判断が前回から引き上げられ、賃金と物価の伸びもやや加速したと指摘されている。そのため、今回のFOMCで景気認識が引き上げられ、物価上昇に関して言及される公算が大きい。確かに3月雇用統計で、非農業部門雇用者数は前月比91.6万人増となり、市場では4月も同87.5万人増と高い伸びが予想されているものの、3月のFOMC議事要旨では予測ベースではなく結果を見て判断する姿勢が確認されていることから、今回会合の結果を受けて早期の利上げが織り込まれる公算は小さいとみられ、市場の反応は限定的にとどまると思われる。

 この先、雇用増加や物価上昇が経済指標などで確認されれば、それに伴いFOMC参加者のスタンスは変化するだろう。6月15、16日の会合で公表される経済見通しサマリー(SEP)では、経済情勢の改善を受けて利上げ開始予想時期の中央値が2024年以降から2023年へ前倒しされるか注目される。ただし、6月会合時点で公表されている雇用・物価関連のデータは5月時点のものであり、金融政策に修正が求められるほどの情勢変化は確認できない可能性がある。資産買入の縮小(テーパリング)に関するコミュニケーションを巡っては、7月27、28日の会合や8月のジャクソンホール経済シンポジウムが一層注目されよう。


投資調査部
シニアマーケットアナリスト
山口 真弘

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