Today's Insight

2024/5/21 13:00作成

RBNZプレビュー:利下げ開始のインプリケーション

■ ニュージーランド中銀(RBNZ)は22日の委員会で政策金利を5.50%に据え置く公算が大きい
■ 利下げ開始は2025年1-3月期とする従前方針を維持するか、四半期金融政策報告にも注目

 ニュージーランド(NZ)中銀(RBNZ)は22日、金融政策委員会を開く。前回(4月10日)の声明では、供給能力の制約とインフレ率をさらに低減させるためには景気抑制的な金融政策が必要」との姿勢を堅持し、議事要旨ではインフレ見通しに上下リスクがあるとの認識を示した。4月17日に公表された1-3月期の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年比4.0%と前期(同4.7%)から大幅に鈍化したものの、RBNZ予測(同3.8%、2月時点)を上回った。統計局は、物価上昇のけん引役が住居費と光熱費だと指摘しており、インフレ率の粘着性は強い。前期比では上昇率が0.6%へ小幅に加速しており、政策金利は7会合連続で15年ぶりの高水準となる5.50%に据え置かれる公算が大きい。

 当面の注目点は利下げ開始時期となる。金利先物市場では0.25%の利下げ開始が8月14日の委員会で40%超、10月9日は55%超、11月27日では61%超の織り込みが進む。こうしたなか、5月1日公表の1-3月期失業率は4.3%と前期(4.0%)から上昇、就業者数は前期比0.2%減、民間部門の賃金増加率は同0.8%へ鈍化し、労働需給のひっ迫は解消に向かっている。ただ、昨年12月、RBNZの責務から「雇用最大化」を削除する法案が可決された。金融政策は「物価安定」に注力する方針が示されたことに鑑みれば、RBNZは年内の利下げ開始に慎重姿勢を示すとみられる。2月公表の四半期金融政策報告(MPS)ではCPI上昇率が中銀目標(前年比1.0-3.0%)に収まるのは2024年7-9月期(同2.6%)、中間値(同2.0%)に達するのは2025年10-12月期と予測した。利下げ開始は2025年1-3月期とする従前の方針を維持するか、今会合で新たに公表されるMPSも合わせて注目される。


投資調査部
シニアFXマーケットアナリスト
二宮 圭子

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