Today's Insight
2026/10/29 12:40作成
FOMCレビュー
■ 政策金利は10対2で据え置き、物価安定の実現に向けて追加利上げの可能性を示唆
■ 10月のCPIで物価の高止まりが確認されれば、12月FOMCで政策金利を0.25%引き上げへ
米連邦準備理事会(FRB)は27、28日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の誘導目標を3.75-4.00%に据え置いた。投票権を有する参加者のうち、クックFRB理事とクリーブランド連銀のハマック総裁は0.25%の利上げを主張して反対した。声明文では「経済活動は力強いペースで拡大している」として、前回9月FOMCでの文言「堅調なペース」から判断が引き上げられた。物価情勢は「インフレ率は依然として高い」との見方に変わりはなく、「今後さらに情報が蓄積されることで、インフレ率を目標の2%へ速やかに戻すため、適切な政策スタンスを判断する助けになるだろう」との考えが示された。「委員会は物価安定を実現する」との方針が堅持されたが、既往の政策効果を見極め、利上げを急がない姿勢がうかがえた。
ウォーシュFRB議長は会見で、雇用情勢は良好でFRB内の議論は物価安定の責務に焦点があてられたと指摘。9月FOMC以降、金融・信用環境に変化の兆しが表れ、予想していた通り企業や家計の一部に引き締まり、より持続的な経済成長と物価安定を実現する方向にあると言及し、インフレ率の低下に向けた一助になっているとの見方を示した。先行きの政策運営については依然として多くを語らなかったが、物価安定を達成していないとの認識を示し「12月のFOMCまでに多くのことが分かれば、適切な判断を下しやすい状況になるだろう」と説明。追加利上げの可能性が示唆された。11月3日に中間選挙を控えてFRBは難しいかじ取りを迫られているが、政策金利据え置きの決定に政治的考慮は一切なかったと述べた。
9月FOMCで公表された参加者による政策金利見通し(中央値)では、年内あと1回の利上げを示している。9月の消費者物価指数(CPI)上昇率は総合が前年比3.7%、食品・エネルギーを除くコアが同2.6%へともに加速しており、11月10日公表の10月CPIで物価の高止まりが確認されれば、12月8、9日開催の次回FOMCでは0.25%の利上げが決定される公算が大きい。ただし、足元の信用状況の悪化に鑑みれば、FRBは拙速な追加利上げに慎重であると判断される。
投資調査部
シニアFXマーケットアナリスト
二宮 圭子



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