Today's Insight
2026/10/1 12:40作成
RBA:インフレ鈍化を予測、追加利上げに慎重姿勢
■ 8月のCPIは市場予想を下回ったがトリム平均値が12カ月連続で中銀目標を上回った
■ 追加利上げの可能性は示唆されたがRBAはインフレ鈍化を予測、9月CPIが判断材料に
9月30日、豪統計局は8月の消費者物価指数(CPI)を公表した。上昇率は総合が前年比4.0%へ前月(同3.5%)から加速し、5月以来の高水準を付けた。項目別でみると、建設業者や人件費の上昇分が販売価格に転嫁され新築住宅価格(同5.4%)が押し上げられ、住宅関連(同5.7%)の上昇につながった。世界的な原油価格の上昇に加えて豪連邦政府による燃料税軽減措置の残りが8月に終了したことで、自動車燃料価格(同13.5%)も交通関連(同5.6%)の上昇に寄与した。一方、豪中銀(RBA)が基調インフレ率として注視しているトリム平均値上昇率は同3.6%と自動車燃料と電気料金が算出対象から除外され、3カ月連続で同水準にとどまったものの高止まり、中銀目標(2.0-3.0%)を12カ月連続で上回った。
RBAは2、3、5月の理事会で3会合連続の利上げ(計0.75%)を決定後、6、8月の2会合連続で据え置いて既往の政策効果を見極めた。だが、中東紛争拡大を背景に原油価格が再急騰するなか、9月28、29日の理事会では政策金利を0.25%引き上げて4.60%とした。声明では必要に応じて追加利上げに踏み切る用意があるとの見解が示された。ブロックRBA総裁の記者会見からは、タイムラグを理由に政策効果を見極めたいとする姿勢がうかがえ、早期追加利上げの可能性は低下した。四半期金融政策報告(8月時点)によれば、CPI上昇率は12月に総合(前年比3.6%)、トリム平均値(同3.3%)へいずれも鈍化するとRBAは予測。8月は前月比でそれぞれ(同0.4%、同0.2%)へ鈍化しており、追加利上げの有無を判断する時間的猶予が与えられたといえよう。10月15日公表の9月雇用統計や同28日公表の同月CPIが次回理事会での政策決定の判断材料となる。
投資調査部
シニアFXマーケットアナリスト
二宮 圭子



Japanese
English
