Today's Insight
2026/10/23 12:15作成
RBNZプレビューとNZ政局
■ 7-9月期CPIは鈍化したが中銀目標を上回り、28日のMPCでは3会合連続で0.25%利上げへ
■ 11月7日の総選挙では与党連立政権で過半数議席に届くか微妙な情勢、少数野党がカギを握る
22日、ニュージーランド(NZ)統計局は7-9月期の消費者物価指数(CPI)を公表した。上昇率は前年比3.7%と前期(同4.1%)から鈍化。貿易財(同4.3%)と非貿易財(同3.3%)のいずれも前期(同4.9%、同3.4%)から鈍化したが、足元で燃料価格が再上昇していることから、市場ではCPIが10-12月期には伸びが加速し、9月時点の中銀予測(同3.9%)を大幅に上回るとの見方もある。9月の四半期金融政策報告(MPS)によれば、世界の原油価格に関する中心シナリオを前提にインフレ率は当面の間高止まるが、引き続き労働市場における余剰能力は残り、賃金上昇を抑制すると見込んでいる。CPIは2027年4-6月期に同2.6%と中銀目標(1.0-3.0%)内に戻り、2029年7-9月期までを通して2.0%近くで落ち着くと予想している。
短期金融市場では、NZ中銀(RBNZ)が28日開催の金融政策委員会(MPC)で3会合連続の0.25%利上げを決定し、政策金利は2.75%から3.00%へ引き上げられるとほぼ完全に織り込むほか、2027年2月末までに3.25%までの利上げを80%超織り込んでいる(23日時点)。RBNZは9月のMPCで追加利上げの可能性を示唆したが、世界経済を巡る不確実性によって経済成長には下振れリスクもあり得るとして緩やかな引き締めを予測、政策金利は10-12月期に2.81%、2027年1-3月期には2.96%と見通している。
11月7日に実施される総選挙では、物価高や雇用悪化など経済政策を争点に与野党間で激しい議論が交わされている。景気低迷と高インフレを受けて有権者が負担軽減を求めるなか、国民党のラクソン首相率いる連立与党は物価高対策を最優先。最新の世論調査では国民党の支持率32%に次いで、最大野党労働党は27%と後を追う。労働党はRBNZの政策目標に「雇用最大化」を再び加える方針を打ち出したほか、財政黒字化を公約に掲げる。国民党他2党による保守連立政権で過半数の61議席に届かなければ、少数野党の協力が必要となる。ベーシックインカムの導入や年金改革を唱える、新興野党のオポチュニティ党が選挙結果のカギを握ることになりそうだ。
投資調査部
シニアFXマーケットアナリスト
二宮 圭子



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