Today's Insight

2026/1/9 13:30作成

DXY:底入れの兆しが表れるなか気迷い商状へ

■ 2025年7月以降、DXYは節目の100を手前に安値圏でのレンジ相場を形成中
■ ここからの時間帯は気迷い商状に、同12月の雇用統計や消費者物価がドル高の試金石となるか

 ドルインデックス(DXY)は2025年1月から6月にかけてドル安基調が顕著となった。その背景にはユーロ高要因もあったとみられる。同3月に欧州委員会が防衛費増額計画を発表したほか、ドイツ政府によるインフレ基金創設が報じられるなどしてユーロ圏内の財政支出拡大への期待が高まった。米国では同4月にトランプ政権の関税政策を巡る混乱が続き、供給ショックによる高インフレと景気後退懸念からドル安が進行。同大統領が米連邦準備理事会(FRB)議長の解任を示唆し、ドルの信認低下が強く意識された。同6月には欧州中銀(ECB)が利下げ休止を示唆し、ユーロの金利先安観の後退もDXYの重しとなった。

 同7月以降、DXYは概ね96台後半から99台後半の間でレンジ相場の様相を呈している。9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利下げが実施されたが、「経済見通し概要」では参加者による政策金利見通し(中央値)が年内あと2回の利下げを予測。DXYは96.21と2022年2月以来の低水準を付ける場面もみられた。ただ、パウエルFRB議長が「リスク管理のための利下げ」との考えを示すと、市場の利下げ継続観測にいったん歯止めが掛かり、DXYは反転上昇に転じた。国内では金融緩和や積極財政を志向するとみられる高市首相の誕生で、円安に拍車が掛かりDXYを支えた。

 DXYは本日のアジア時間も99の大台を視野に入れる動きとなっている。米景気減速懸念は根強いが、米労働省が公表する同12月の雇用統計で非農業部門雇用者数や失業率、平均時給などの結果を受けて、労働市場の減速が緩やかであるとの見方が強まれば、FRBの追加利下げ観測が一段と後退し、ドルは浮上のきっかけを掴むかもしれない。DXYは200日移動平均線98.88や日足一目均衡表の雲(98.79-99.59)を意識し、ここからの時間帯は気迷い商状となろうが、同12月9日高値99.31を上抜けて節目の100に達するかどうか、13日に公表される同12月の米消費者物価指数もドル高の試金石となろう。


投資調査部
シニアFXマーケットアナリスト
二宮 圭子

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