中国の治安は?最新事情と観光で注意すべきポイント
観光スポットやグルメなど中国は多様な魅力を持っており、毎年多くの日本人が中国へ旅行しています。
ただ「今の治安はどうなんだろう?」「気をつけるべきことはある?」などと不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
そこで記事では、中国の治安について解説します。比較的安全とされる都市や注意が必要なエリアを紹介しているほか、旅行者が巻き込まれやすい典型的なトラブルとその対策などもまとめているので、ぜひ中国旅行の計画にお役立てください。
※本記事に記載の内容は、2025年12月現在の情報に基づくものです。
中国の治安は?
中国の全体的な治安は、諸外国と比較して概ね安定していると言えます。
とくに北京や上海といった主要な大都市の中心部には、至る所に監視カメラが設置されています。また、警察官の姿も頻繁に見かけるため、殺人や強盗といった凶悪犯罪に旅行者が巻き込まれるケースは稀です。
ただし、日本と同じ感覚で過ごせるわけではありません。スリや置き引きといった軽犯罪は日常的に発生しており、巧妙な手口の詐欺も報告されています。
中国は比較的安全な国ではありますが、日本とは違う外国であるという意識を常に持ち、基本的な対策を怠らないことが重要です。
中国で治安が良いとされる場所
ここからは、中国で治安が良いとされる場所について紹介します。
- ● 北京
- ● 上海
- ● 深圳
- ● 広州
北京
首都である北京は、中国で最も厳格な警備体制が敷かれている都市の一つです。
中でも天安門広場や故宮といった重要施設の周辺は、常に多くの警察官や武装警察が巡回しており、セキュリティレベルは非常に高いと言えます。
監視カメラ網も市内の隅々まで張り巡らされており、犯罪の抑止力となっています。
多くの観光客が訪れる主要なエリアであれば夜間でも比較的安心して歩くことができますが、基本的な注意は怠らないようにしましょう。
上海
国際的な金融・商業都市である上海も、治安が良い都市として知られています。
多くの外国企業が進出しているうえに外国人も多数居住しているため、警察も外国人関連のトラブル対応には比較的慣れています。
外灘(ワイタン)や南京路(なんきんろ)といった主要な観光地は、常に観光客で賑わっており夜も明るく人通りが多いです。
ただ、スリや置き引きのターゲットにされやすい場所でもあるため、手荷物の管理には十分な注意が必要です。
深圳
「中国のシリコンバレー」と称されるハイテク都市・深圳(しんせん)は、先進的なテクノロジーを駆使した都市管理が進んでおり、AI搭載の監視カメラのような最新機器が活用されています。
急速な経済発展を遂げた新しい都市であるため街全体が整備され清潔に保たれており、若い世代やビジネス層が多いので街には活気もあります。
しかし、発展の影で貧富の差も存在するため、郊外や古い地区へ足を運ぶ際は注意が必要です。
広州
広東(かんとん)省の省都である広州(こうしゅう)は、古くから貿易港として栄えた活気ある大都市です。
ビジネスで訪れる外国人も多く、比較的治安は安定しています。交通の便も良く市内は地下鉄網が発達しているため、観光客でも街中を移動しやすいのが特徴です。
ただし、中国有数の大都市であることから、駅やバスターミナルなどではスリや置き引きが多発しています。とくに広州駅周辺は人が多く、注意が必要なエリアとして知られています。
中国で治安が悪いとされる場所
反対に、中国の中でも治安が悪いとされる地域を紹介します。
- ● 新疆ウイグル自治区、チベット自治区
- ● 広州省東莞
- ● 北京や上海の郊外
新疆ウイグル自治区、チベット自治区
新疆(しんきょう)ウイグル自治区やチベット自治区は独自の文化や歴史的背景を持つため、他の地域とは異なる特別な配慮が必要です。
外国人観光客の立ち入りが制限されているエリアが多く、旅行するには特別な入境許可証が必要となる場合があります。また、情勢によっては予告なく立ち入りが禁止されることもあります。
個人での旅行は難易度が高いため、現地の事情に精通した信頼できる旅行会社を通じてツアーに参加するのが安全です。
広州省東莞
広東省の東莞(とうかん)は、かつて「世界の工場」として急速に発展しましたがその過程で治安面での課題も指摘されてきました。
現在では改善が進んでいますが、他の主要都市と比較すると依然として注意が必要なエリアとされています。
夜間の単独行動や裏路地への立ち入りは避けるべきです。
ビジネス目的で訪れる場合も滞在先や移動手段は慎重に選び、安全を最優先に行動することをおすすめします。
北京や上海の郊外
北京や上海といった大都市でも、中心部から離れた郊外や古い建物が密集する路地裏などは中心部とは雰囲気が異なります。
監視カメラの設置密度も中心部に比べて低くなる傾向があります。街灯が少なく人通りもまばらになるため、夜間はとくに注意しましょう。
観光客が興味本位で大都市の郊外に立ち入ると、トラブルに巻き込まれる可能性があるためなるべく避けるべきです。
中国旅行者が巻き込まれやすい3つのトラブルとその対策
中国旅行者が巻き込まれやすい3つのトラブルとその対策について解説します。
- 1. 偽のQRコードに誘導される
- 2. 偽札を渡される
- 3. ぼったくりや客引き詐欺に遭う
1.偽のQRコードに誘導される
現在の中国では、アリペイ(Alipay)やウィーチャットペイ(WeChat Pay)といったモバイル決済が浸透しており、現金が使えない場面も珍しくありません。
この状況を悪用したのが、偽のQRコード詐欺です。たとえば、決済用の本物のQRコードの上に偽のコードを貼りつけ、フィッシングサイトに誘導して個人情報や金銭をだまし取られることがあります。
そのためQRコードで決済をするときは、以下の対策を取りましょう。
- ● QRコードをスキャンする際は、コードの上に別のシールが不自然に貼られていないか指で触って確認する。
- ● シェアサイクルや公共施設の利用料を支払う際は、路上にあるQRコードをスキャンするのではなく、そのサービスの公式アプリをダウンロードして決済する。
- ● 店側のQRコードをスキャンする「読み取り型」ではなく、自分のスマホ画面に表示した支払い用QRコードを店員に提示してスキャンしてもらう「提示型」を徹底する。
※QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です
2.偽札を渡される
モバイル決済が主流になったとはいえ、タクシーや小規模な個人商店などまだ現金が必要な場面も残っています。
そのような現金を使用する際に注意したいのが偽札です。外国人観光客は偽札の判別に不慣れなため、ターゲットにされやすい傾向があります。
たとえば、タクシーの支払いで高額紙幣を渡した際に、運転手が一瞬手元で札をすり替え「これは偽札だ」と言って偽の紙幣を返してくるといった手口が報告されています。
偽札を渡されないように、以下の対策を取りましょう。
- ● 支払いの際はできるだけお釣りが出ないように、1元、5元、10元、20元といった少額紙幣を常に多めに用意しておく。
- ● やむを得ず100元札で支払う場合は、その紙幣番号の下数桁を覚えておくか、スマホで写真を撮っておく。
- ● 街中の小さな両替所よりも、銀行や空港、信頼できるホテルのATMで現金を引き出す。
- ● お釣りを受け取ったら、毛沢東の肖像の透かしが入っているか、肖像の襟元を指で触ると凹凸があるか、などその場で一枚ずつ本物かどうか確認する。
上記のように現金を使う際は細心の注意が必要であるため、なるべく現金を使用する場面を減らすのが賢明です。
支払い方法が複数用意されている場合は、現金以外の決済手段を選びましょう。とくにおすすめなのがデビットカードです。決済するとすぐに口座から引き落とされるため、利用明細を把握しやすいです。口座内のお金が上限なので、使い過ぎる心配もありません。
3.ぼったくりや客引き詐欺に遭う
観光地で「日本語を勉強している学生です」「お茶でも飲みながら話をしませんか」などと親しげに話しかけてくる客引きにも注意が必要です。
「お茶詐欺」と呼ばれる典型的な手口で、ついて行くと法外な料金を請求される茶館に連れて行かれます。また、相場を知らない観光客を狙った白タク(無許可タクシー)による高額請求も後を絶ちません。
ぼったくりや客引き詐欺に遭うのを防ぐために、以下のような対策を取りましょう。
- ● どれだけ流暢な日本語で親切にされても、街中で声をかけてくる見知らぬ人からの誘いには毅然とした態度で「不要(ブーヤオ)」と断る。
- ● タクシー移動がメインの場合は、中国最大の配車アプリ「DiDi(滴滴出行)」を事前にダウンロードしておく。
- ● マッサージ店や個人商店などでサービスを受ける前や商品を購入する前に、電卓などを使って双方が金額に合意してから利用・購入する。
- ● 旅行前に、目的地までのタクシー料金の目安やお土産物の相場などをブログや旅行サイトで調べておく。
安全に中国旅行を楽しむために気をつけたいこと
安全に中国旅行を楽しむために気をつけたいことを7つ紹介します。
- ● 食事や飲み水、トイレなど衛生面に配慮する
- ● スリや置き引きには常に注意を払う
- ● 交通事故が多いため歩きスマホは控える
- ● 犯罪に巻き込まれるリスクがあるため夜間の外出は避ける
- ● 大気汚染が発生する時期(秋・冬)は事前に対策をする
- ● 政治関連の施設や軍事施設は撮影が禁止されている
- ● 歴史に関係のある特定の日は節度のある行動を心がける
食事や飲み水、トイレなど衛生面に配慮する
中国の衛生環境は都市部を中心に大きく改善されていますが、日本と同じ感覚で過ごすと体調を崩してしまう可能性があります。
たとえば中国の水道水は、インフラが整っている都市部であっても硬度や含まれる成分が日本と異なるため直接飲むのは避けてください。うがい程度なら問題ありませんが、飲料水は必ずコンビニやスーパーで購入したペットボトルのミネラルウォーターを選びましょう。
また食事の際も、火が完全に通っていない料理やカットフルーツの路上販売などには注意が必要です。屋台で食事を楽しむ際は、多くの地元客で賑わっている食材の回転が速そうな店を選ぶのが鉄則です。
公衆トイレの多くにはトイレットペーパーが設置されていないため、ポケットティッシュやウェットティッシュは常に多めに携帯しましょう。
スリや置き引きには常に注意を払う
中国の治安は比較的安定していますが、人が多く集まる場所ではスリや置き引きといった軽犯罪のリスクは常に存在します。
中でも駅や地下鉄の車内、空港、観光地の入口などは注意が必要です。
日本にいるときのように、スマートフォンをテーブルに置いたまま席を立ったりカフェで荷物を置いたまま注文に行ったりするのは非常に危険です。
リュックサックは体の前に抱えるように持つ、ショルダーバッグは車道と反対側に持つなど常に意識しましょう。
また、パスポートの紛失など万が一に備え、パスポートのコピーや顔写真のデータをスマートフォンに保存しておくことも忘れないでください。
交通事故が多いため歩きスマホは控える
中国の交通事情は日本とは全く異なります。
歩行者優先という考え方はほとんどなく、車や電動バイクが猛スピードで人混みを縫うように走って行くのが日常風景です。信号が青で横断歩道を渡っている最中でも、車が歩行者の列に突っ込んでくるケースもあります。
日本では考えられない危険な運転が頻繁に見られるため、道を渡る際は青信号でも信用しないくらいの気持ちで、左右の安全を何度も確認してください。
また、イヤホンで音楽を聴きながら、あるいはスマートフォンを操作しながらの歩行もなるべく控えましょう。
犯罪に巻き込まれるリスクがあるため夜間の外出は避ける
北京や上海といった大都市の中心部から一本路地に入ると、急に街灯が少なくなり雰囲気が一変することも珍しくありません。
とくに女性が一人で夜間に人通りの少ない場所を歩くのは、非常に危険です。また男女関係なくバーやクラブなどで深酒をして注意力が散漫になった状態も、犯罪のターゲットにされやすいです。
そのためホテルに戻るのが夜遅くなる場合は、ホテルのフロントでタクシーを呼んでもらうか、信頼性の高い配車アプリ「DiDi」を利用して安全な移動手段を確保することをおすすめします。
大気汚染が発生する時期(秋・冬)は事前に対策をする
中国の多くの都市では秋の終わりから冬にかけて、PM2.5などによる大気汚染が深刻になる日があります。
この問題は年々改善傾向にありますが、日によっては空が白く霞み視界が悪くなることも多いです。喉の痛みや咳の原因になるだけでなく、呼吸器系に持病がある方にとっては症状を悪化させるリスクも伴います。
よって旅行を計画する際は、渡航先の気候だけでなく大気汚染の状況も考慮に入れると良いでしょう。
外出前には、現地の天気予報アプリなどで「大気汚染指数(AQI)」を確認するようにしてください。もし数値が悪い(150以上)と予測されている場合は、PM2.5対応マスクを着用したり、屋外での長時間の激しい運動はできるだけ控えましょう。
そのため、あらかじめ日本のドラッグストアで「N95」規格の高機能なマスクを事前に購入して行くことをおすすめします。
政治関連の施設や軍事施設は撮影が禁止されている
中国では国家の安全保障に関わる施設に対する警戒が非常に厳しく、政府関連の建物、軍の駐屯地や関連施設、空港の制限エリア、国境付近などでは撮影が禁止されています。
多くの場所には「撮影禁止」の標識がありますが、標識がない場合でも上記のようなエリアではカメラやスマートフォンを使用しないでおきましょう。
もし知らずに撮影してしまうとその場で警察官や兵士に呼び止められ、データを消去させられたり、場合によっては身柄を拘束されたりする可能性もゼロではありません。
トラブルを避けるために、有名な観光地でも写真を撮る際は撮影しても問題ない場所かどうか慎重に確認してください。
歴史に関係のある特定の日は節度のある行動を心がける
日中関係には複雑でデリケートな歴史的背景が存在します。
とくに9月18日の満州事変勃発日や7月7日の盧溝橋事件の日など歴史に関連する特定の記念日には、一部の地域や人々の間で反日感情が一時的に高まる可能性があります。
このような日に、繁華街にて大声で日本語を話したり集団で目立つような行動をとったりすると、思わぬトラブルを招きかねません。
旅行日程が日中の歴史に関連する日と重なる場合は、その日の歴史的背景を理解したうえで節度ある態度を心がけることが自身の安全を守るために重要となります。
万が一の際の緊急連絡先
中国旅行での万が一の緊急連絡先は以下の通りです。
| 連絡先 | 電話番号 |
|---|---|
| 警察 | 110(犯罪被害)、112(交通事故) |
| 消防 | 119 |
| 救急 | 120 |
| 在中国日本国大使館(北京) | 010-8531-9800 |
| 在重慶日本国総領事館 | 023-6373-3585 |
| 在上海日本国総領事館 | 021-5257-4766※ |
| 在広州日本国総領事館 | 020-8334-3009 |
※夜間や休日に邦人の事件・事故等の緊急事態が発生した場合、代表電話の後に「内線0」で緊急電話の受付につながります。
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