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国際線の機内持ち込みルール|国内線との違いや液体物の扱い、サイズ制限を解説

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国際線の機内持ち込みルール|国内線との違いや液体物の扱い、サイズ制限を解説

海外旅行の準備で特に注意したいのが、手荷物の機内持ち込み制限です。せっかく用意した荷物が保安検査場で没収されてしまい、楽しみにしていた旅行も出発前から台無しになりかねません。

この記事では、海外旅行の際に機内へ持ち込むこめる手荷物の種類やサイズといったルールをわかりやすく解説します。

快適でスムーズな搭乗に、ぜひお役立てください。

※本記事に記載の各種情報は、2025年6月時点のものとなります。

そもそも国際線と国内線の機内持ち込みルールはどう違うの?

そもそも国際線と国内線の機内持ち込みルールはどう違うの?

国際線と国内線の機内持ち込み手荷物のルールは、基本的には似ています。

しかし国際線では、航空法や国際民間航空機関(ICAO)の取り決めによって世界共通の基本ルールが定められていることから、特に液体物の制限と検疫などが、より厳格です。

国際線を利用する際は、国際線の機内持ち込み手荷物ルールを事前にしっかりと確認するようにしましょう。

  国際線 国内線
液体物(*1) 100ml(g)以下の容器に入れる必要あり。
縦横の辺の合計が40cm以内で透明のプラスチック袋にまとめて入れる必要あり。
飲料類の機内持ち込み可能。
ただし、アルコール度数が24%を超え70%以下のものは、1人5Lまでの制限あり。
化粧品類は1容器あたり0.5kgまたは0.5L以下で、1 人あたり2kgまたは 2Lまで。
検疫 アフリカ、南米、東南アジア、中東など渡航目的や期間によって事前に検疫検査を受ける必要あり。 国内線の便で検疫検査を受けることはない。

(*1)飲料類、香水、クリーム・ローション・オイル類など

国際線の場合

国際線では液体物は100ml(g)以下の容器に入れ、容量1L以下の再封可能な透明プラスチック袋1袋にまとめて入れる必要があります。ただし、薬、ベビーミルクなどや保安検査後の空港の免税店で購入した液体類などは例外として認められる場合もあります。

なお、各国の入国条件や検疫体制は、日々状況が更新されています。

「去年も同じ国に行ったから大丈夫!」と安心していても、渡航書類や検疫書類の不備が原因で、入国が不許可となったり、搭乗を断られたりするケースもあるので、注意が必要です。

また、ワクチン(予防接種)などが必須の国もあるので、渡航前に目的地や経由地の大使館などの公式ホームページで最新の情報を確認しておきましょう。

搭乗クラスの違い

国際線では、搭乗クラスによって機内持ち込み手荷物の許容量が異なります。

国内大手航空会社の機内持ち込みルールは、身の回りの品(ショッピングバッグ、ハンドバッグなど)1個のほか、3辺の和が115cm(縦55cm・横40cm・高さ25cm)以内の手荷物1個の合計2個とし、両者の合計重量が10kg(22ポンド)を超えないものとしています。

しかし、アジア系航空会社等、航空会社によっては機内持ち込み手荷物のサイズや総重量の制限は、搭乗クラスによって条件が異なることがあるため、渡航前に利用する航空会社の規定を公式サイトなどでよく確認しましょう。

FSC(フルサービスキャリア)/LCC(ローコストキャリア)の違い

国際線のFSCは、機内持ち込み可能な手荷物は最大10㎏まで無料で、個数は2個(ハンドバッグなどの身の回り品と既定のサイズを満たした手荷物)としている航空会社が一般的です。

一方、LCCはFSCと比較して制限が厳しい傾向にあります。

重量は7kg以下かつ小型サイズに限られることもあり、2個目の手荷物などは有料となることもあります。搭乗する前に利用する航空会社の規定を確認しておくとよいでしょう。

国内線の場合

国内線の機内持ち込み手荷物の制限は、航空会社や飛行機のタイプ(座席数)によって異なりますので、搭乗する航空会社の情報を事前に確認しましょう。

一般的には、3辺の合計が115cm以内(55cm×40cm×25cm以内)で、重量は10kg以内が目安です。

また、FSCとLCCでは機内に持ち込める手荷物の大きさや重量が異なる場合があるので、注意しましょう。

機内持ち込み手荷物の基本ルールとは

機内持ち込み手荷物の基本ルールとは

国内・国外問わず、機内持ち込みの手荷物には大きさや重量、個数に制限があります。

液体物や危険物についても制限があるので、荷造りする際にしっかりと確認しましょう。

機内に一切持ち込めないもの

国際線か国内線かを問わず、安全上の理由から「危険物や凶器」「爆発物」「航空機の安全を脅かす可能性のあるもの」については一切機内に持ち込むことができません。

具体的には、以下のようなものについては機内へ持ち込むことも、手荷物として預けることも禁止されています。

  • ● クラッカー/花火(火薬類)
  • ● キャンプ用ガス /殺虫剤(スプレー缶類)
  • ● 漂白剤/加熱式弁当(その他)

持ち込み個数と大きさ・重さ

国際線・国内線で機内に持ち込める手荷物の個数・大きさ・重さは、航空会社や搭乗クラスによって異なりますが、一般的な目安は以下のとおりです。

【エコノミークラスの一般的な目安】(搭乗クラスによる差異が無い場合も含む)

個数 1~2個まで持ち込み可能(合計重量に制限あり。航空会社により異なる)
サイズ 3辺の合計が115cm以内(例:55cm×40cm×25cm以内)
重さ 7~10kgまで(手荷物+身の回り品の合計総重量)

【ビジネス/ファーストクラスの場合】

個数 1~3個まで持ち込み可能(合計重量に制限あり。航空会社により異なる)
サイズ 3辺の合計が158~203cm以内(航空会社により異なる)
重さ 合計7~18kgまで(航空会社により異なる)

なお、LCC(格安航空会社)は制限がより厳しく設定され、追加の手荷物などについては有料オプションとなる場合が多いようです。

利用する航空会社の公式サイトで、最新の規定を必ず確認しましょう。

機内に持ち込んだものを置く場所

国際線・国内線ともに機内に持ち込んだ手荷物を置く場所は、主に2か所あります。

一つは座席上の収納棚(オーバーヘッドビン)です。スーツケースや比較的大きめのバッグなどの手荷物を収納できます。

ただし、収納時や取り出し時のトラブルを防ぐためにも、無理なく自分で収納棚へ収納できる範囲の大きさ、重さの荷物を持ち込むようにしましょう。

二つ目は座席の下(前の座席の足元)です。ハンドバックやノートパソコンなど、すぐに使う小さな荷物はここに置くことができます。

ただし、安全確保のため、前に座席のない席(スクリーン前や隔壁前)は足元に手荷物を置くことができないので、座席を予約する際には注意が必要です。

また、緊急時の安全確保のため、通路や非常口付近には手荷物を置くことができません。客室乗務員の指示に従って、指定された場所に収納しましょう。

各航空会社による違い

航空会社により機内持ち込みのルールは異なります。

一部の国や地域では機内持ち込み手荷物が制限される、あるいはコードシェア便および他航空会社の運航便が旅程に含まれるケースでは他社の手荷物ルールが適用されるといったことがあるので、航空会社への事前確認は必須です。

例えば、JAL・ANAは身の回りの品(ハンドバック、カメラなど)に加え、3辺の合計が115cm(55cm × 40cm × 25cm)以内のサイズの手荷物を1点持ち込むことができ、重量は手荷物2点の総合計10kg以内という条件があります。

一方でLCCのピーチアビエーションは機内に持ち込める個数はJAL・ANAと一緒(ハンドバッグ、カメラ、傘などの身の回り品1点に加え、3辺の合計115cm以内の手荷物)ですが、重量は手荷物2点の総合計7kg以内とされています。

国際線で機内持ち込みができないもの

国際線で機内持ち込みができないもの

以下のような「凶器となりうるもの」「発火しやすいもの」「腐食性があり人体や機体に影響があるもの」などが、機内に持ち込みができません。

  • ● 刃物類(ハサミ、カッター、ナイフなど)
  • ● 火薬類・爆発物(花火、クラッカーなど)
  • ● 可燃性物質(ガソリン、ライター用燃料など)
  • ● 高圧ガス(スプレー缶、キャンプ用ガスなど)
  • ● 毒物・腐食性物質(殺虫剤、加熱式弁当など)
  • ● 100ml以上の液体物
  • ● スタンガンや催涙スプレー
  • ● バッテリー容量が大きなリチウム電池 ※航空会社による

これらは禁止品目であり、保安検査場で没収される可能性があります。

詳細は利用する航空会社や出発空港の規定をよく確認しましょう。

危険物全般・凶器

これは上述の刃物類や火薬類、毒物・腐食性物質にあたります。

航空機内での大事故を防ぐため、保安検査場で発見された場合は、廃棄するか別の手段を取る必要があります。

例えば、旅行先でも便利に使える「ハサミ(化粧用ハサミを除く)」は機内への持ち込みは一切禁止されており、万が一持ち込んでしまった場合は罰金の対象となる可能性があります。

手荷物ではなく、キャリーケースなどに入れて預け入れ荷物として持っていくか、必要に応じて旅行先で購入するようにしましょう。

容量制限を超える液体物

見落としがちで、トラブルになりやすいのが液体物の機内持ち込みです。

国際線では100ml(g)を超える容器に入ったあらゆる液体物は、機内への持ち込みが禁止されています。

例えば化粧品類の場合、リップクリームや口紅は固形であるため、液体物の制限は適用されません。しかし、ヘアージェル、リップグロスや化粧水、虫よけスプレーなどは液体物に該当し、100ml(g)を超える容器に入ったものは機内持ち込みができません。

このような液体物は、100ml(g)以下の容器に移し替え、容量1L以下かつ縦横の合計が40cm以内のジップロックなどの透明なプラスチック袋に入れる必要があります。

なお、コンタクトレンズに持ち込みの制限はありませんが、洗浄液・保存液は液体物に該当するため、上記の容量制限が適用されます。

航空会社によって禁止されているもの

航空会社によって、機内への持ち込みが禁止されているものが異なる場合があります。

例えば、「モバイルバッテリー(リチウムイオン電池)」については、航空会社によって機内に持ち込める個数や容量などの条件が違うため注意しましょう。

なお、モバイルバッテリーは原則として、預け入れ荷物に入れることはできません。スーツケースなどに入れてうっかりそのまま預けてしまうと没収されてしまう可能性があります。よくある失敗例ですので、必ず航空会社ごとの条件を確認のうえ、手荷物として機内に持ち込む必要があることを覚えておきましょう。

国際線で機内持ち込みに条件がある・注意が必要なもの

国際線で機内持ち込みに条件がある・注意が必要なもの

以下は、条件をみたせば国際線の機内に持ち込めるものの一例になります。

渡航前に最新の情報を確認するようにしましょう。

  • ● モバイルバッテリー(ワット時定格量が100Whを超え160Wh以下のものは2個まで)
  • ● ライター
  • ● パソコンなどバッテリー内蔵の電化製品
  • ● 制限内の液体物・スプレー・ジェル・クリーム
  • ● 医薬品・医療器具
  • ● べビーミルクやベビーフード

モバイルバッテリー

先述のとおり、航空会社によっては、100Whであっても持ち込めるモバイルバッテリーの数に制限があったり、160Whを超える場合は原則機内持ち込みが禁止されていたりします。電動車いすの場合はバッテリーの種類により各社制限が異なるため、事前に航空会社に確認が必要です。

2025年7月8日より国土交通省から、“収納棚に収納しないこと”および“使用する際は常に状態が確認できること”の2つの要請が追加されています。

国土交通省「 モバイルバッテリーを収納棚に入れないで!~7月8日から機内での取扱いが変わります~

いずれにせよ、各航空会社の条件を満たしたうえで「短絡防止措置」を図る必要があります。これはモバイルバッテリーが他の物に触れてショートし、壊れる・誤って作動することを防ぐための措置です。

リチウムイオン電池を内蔵したパソコンや電源ボタンが付いているスマートフォンなどのモバイルバッテリーを持ち込む際は必ず電源をオフにして、ケースや衣類などで保護するようにしましょう。

ライター

喫煙用の使い捨てライター・マッチは1人1個のみ機内持ち込みが可能です。

ただし、オイルタンク式ライター、葉巻用ライター、プリミキシングライター(ターボライター)は持ち込みも預け入れもできないので要注意です。

パソコンなどバッテリー内蔵の電化製品

ノートパソコンやタブレット(iPadなど)は機内持ち込み可能ですが、あらかじめ電波を発しない状態(設定)にするか、必ず電源をオフにしてからケースなどに入れて保護して持ち込みましょう。

制限通りの液体物・スプレー・ジェル・クリーム

制限内の液体物であれば、非放射性の化粧品(ヘアスプレー含む)、スポーツ用品・日用品については機内持ち込み・預け入れともに可能です。

スプレー類を持ち込む場合は、意図しない噴射を防ぐため、噴射弁がキャップまたは適切な方法で保護されていることを確認しておきましょう。

なお、国際線における機内への液体物持ち込み制限により、規定上持ち込み可能な範囲であっても持ち込みができない場合もあるため、事前に航空会社の公式ホームページで確認をするようにしましょう。

医薬品・医療器具

医薬品類(殺菌・消毒スプレー、冷却スプレーなど)は上記の液体物同様に機内への持ち込み・預け入れともに可能です。

機内に持ち込める条件は非放射性の化粧品・医薬品とスポーツ用品・日用品のスプレー合計で2kgもしくは2Lまでとなります。なお、航空会社によって持ち込みができる容量などの条件は異なるため、事前に確認が必要です。

ベビーミルクやベビーフード

通常だと液体物は100ml(g)以下の容器で、透明なプラスチックの袋に入れる必要がありますが、ベビー用のミルクおよび母乳(冷凍用の保冷剤も可)は、このルールが適用されません。なお、ベビーフードも同様です。

乳幼児と一緒に搭乗する場合のみ。

その他

ギターやバイオリンなどの楽器も、条件を満たしていれば機内への持ち込みが可能です。

しかし、超過手荷物料金が発生する場合もあるので、事前に航空会社へ確認をしましょう。

機内持ち込みでの失敗例をご紹介

機内持ち込みでの失敗例をご紹介

以前、旅行先での使用を考えて新品のモバイルバッテリー(50,000mAh)を持ち込もうとしたところ、160Wh以上であるという理由(※50,000mAhは3.7Vの場合185Whに相当します。)で未使用のまま没収されたという話を聞きました。

繰り返しにはなりますが、このケースのように大切な荷物が没収されないためにも、事前に持ち込み可否について確認しておくようにしましょう。

また、「行きの手荷物検査では問題なかったのに、帰りの手荷物検査で止められてしまった……。」というご経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

筆者も以前、海外の保安検査場で「簪(かんざし)」を指摘されてしまい、「刃物類(ナイフなどの鋭利なもの)」と間違われ危うく没収されそうになりました。

海外旅行には、危険物だと疑われそうなものは持ち込まないように心がけましょう。

一方で、機内持ち込みに便利なものや、そのほか海外旅行に必要な持ち物についても、事前にしっかり確認しておきましょう。

例えば、エンジン音や雑音をカットしてくれる「耳栓」や、首や肩の負担を軽減する「ネックピロー」、機内の乾燥を防ぐ「保湿アイテム(マスク、リップクリーム、ハンドクリームなど)」などは、長時間のフライトを快適に過ごすためにも、機内に持ち込むとよいでしょう。

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