ロストバゲージとは?荷物が出てこないときの対処法・補償・予防策を解説
飛行機に乗る際、預けた荷物が紛失してしまう現象、いわゆるロストバゲージが発生することがあります。衣類など、渡航先で必要な荷物がなくなるのは困りますし、海外で起こった場合にはどのように対処すべきか不安に感じられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
一方でロストバゲージは、発生原因を知ってさえいれば、事前に対策を講じやすくなります。
この記事では、ロストバゲージが起こる確率や原因、万が一ロストバゲージに遭ったときの対処方法などについて解説しますので、是非参考にしてください。
この記事のポイント
- ● ロストバゲージと呼ばれる手荷物トラブルには、荷物の未着・遅延や、捜索しても見つからない紛失があります。
- ● 預け荷物が出てこない場合は、空港を離れる前に運航航空会社へ申告し、搭乗券、手荷物引換証、受付番号などを保管しましょう。
- ● 荷物の遅延や紛失による補償の対象、限度額、申告期限などは、航空会社の運送約款や適用される条約によって異なります。生活必需品を購入した場合は、領収書を保管しておくことが重要です。
- ● 貴重品や常用薬、最低限の衣類などを機内持ち込み手荷物に入れるほか、利用条件を確認したうえで紛失防止タグを活用することも、手荷物の未着に備える方法の一つです。
※本記事に記載の内容は、2026年9月現在の情報にもとづくものです。
ロストバゲージとは?
「ロストバゲージ」と呼ばれる手荷物トラブルには、預けた荷物が到着地に届かない「未着・遅延」と、捜索しても見つからない「紛失」があります。
飛行機を利用する際に空港で預けた荷物は、通常、預けた人(持ち主)と同じ搭乗便で最終目的空港まで運ばれます。
乗り継ぎがある場合は経由地の空港で積み替えられますが、いずれにせよ預けられた荷物は最終目的地の空港に到着後に機内から降ろされて空港内のターンテーブルへと運ばれ、持ち主がそれをピックアップするというのが一般的な流れです。
しかしながら稀に、出発空港で預けてから最終目的空港に着くまでの間に何らかのトラブルによって荷物が行方不明になる、いわゆるロストバゲージが発生することがあります。
なお、航空業界の統計で用いられる「mishandled baggage(手荷物取扱いミス)」には、遅延、破損、盗難、紛失などが含まれ、すべてが最終的な紛失を意味するものではありません。
ロストバゲージはどれくらい発生している?
ロストバゲージは、乗り継ぎのあるフライトを利用する場合に起こりやすいといわれています。
たとえば日本から経由便を利用して海外へ渡航する場合などに、発生する確率が高くなる傾向にあります。
ご参考までに、航空輸送業界向けのIT・通信サービスを提供するSITAが発表した「Baggage IT Insights 2026」によると、2025年に世界の主要航空会社で紛失や遅延など取扱いミスがあった荷物は約2,400万個あり、同年の搭乗客数が総計で約50億人であったことから、こうした取扱いミスは1,000人あたり約4.9個発生していた、とされています。
この統計には、荷物の遅延、破損、盗難、紛失などが含まれ、すべてが最終的な紛失を意味するものではありませんが、取扱いミスが発生する可能性は決して低くないことが伺えます。
ロストバゲージの荷物は戻ってくる?
ロストバゲージとなった原因にもよりますが、一般的には荷物が戻ってくるケースが多いようです。
たとえば、荷物が他の便に積まれてしまったといった人的なミスに起因してロストバゲージが発生したケースでは、日数はかかるものの持ち主のもとに戻ってくる可能性が高いと言われています。
ロストバゲージの発生原因
ロストバゲージは、さまざまな要因によって発生しています。
以下では、その主な原因について解説します。
トランジット時の紛失
トランジット(飛行機の乗り継ぎ)の際に誤って別の便に積み替えられたり、経由地まで搭乗していた飛行機に積み忘れられたりすると、荷物は本来の目的地へ届きません。
また、ディレイドバゲージと呼ばれる、積み替えが間に合わないケースもあります。これは、天候や機材トラブルなど、さまざまな原因によって出発・到着時刻が変わったり、乗り継ぎ時間が短縮されたりした場合に起こりやすいトラブルです。
タグの不備や記載ミス
空港で預けた荷物には、目的地の空港コードや搭乗便が印字されたタグが取り付けられます。
しかし、このタグに不備や記載ミスがあると荷物が持ち主とは異なる便で運ばれ、ロストバゲージにつながる可能性があります。
発行されるタグには半券(控え)が発行されるため、搭乗券(ボーディングパス)の裏面やパスポートに貼りつけるなどして、記載されている行先と便名に間違いがないかをその場で必ず確認しましょう。
荷物の取り違え
ロストバゲージの原因の一つとして、同じ便に搭乗していた他の乗客が誤って荷物を持って行ってしまうケースも考えられます。
こうしたケースでは、航空会社や空港側でできる対応には限りがあるのが実情です。
多くの場合は、間違いに気付いた乗客は所定の手続きを経て荷物を返却すると考えられますが、持ち主のもとに荷物が戻ってくるのに時間がかかることもあるでしょう。
ロストバゲージに遭ってしまったときの対処方法
ロストバゲージに遭ってしまった場合は、以下のように対処しましょう。
空港の係員に報告する
到着空港で自分の荷物が出てこないことに気づいたら、空港の係員に報告しましょう。
ターンテーブルの近くにある「Lost Baggage」や「Lost & Found」などと表示されたカウンターで、荷物の捜索を依頼することができます。
係員は荷物の捜索をおこない、その後の対応方法なども教えてくれます。
必要な書類を提出する
荷物を探してもらうため、出発空港で受取ったタグの半券と航空券を提示しましょう。
このほかカウンターでは、紛失した荷物の特徴(大きさや色など)のほか、氏名や住所、パスポート番号、便名、チケット番号、滞在先の住所などの必要事項を紛失証明書に記入し、提出することになります。
一般的にこれらの必要事項については現地の言葉か英語で記入する必要があるため、万一のケースに備えて、念のため英語でメモしておくと安心でしょう。
また、紛失証明書を提出したら、控えを忘れずに受取るようにしましょう。
航空会社の損害賠償や連絡先を確認する
航空会社によっては、ロストバゲージに対する補償を受けられる場合があります。
損害賠償の有無や補償を受ける際の連絡先、補償の受け方などを確認しておきましょう。
ロストバゲージが発生した際の補償
ロストバゲージが発生した際の補償は航空会社によって異なりますが、一般的にはロストバゲージを空港で申告した時点での補償と、その後の調査で紛失が確定した場合の補償の2種類があります。
ロストバゲージを空港で申告した際には、歯ブラシなどが入ったトラベルキットをもらえたり、現地で購入する生活必需品に対して一定の範囲内で補償を受けられたりする場合があります。
荷物が見つからない場合に、紛失として賠償手続きへ移る時期は、航空会社や運送約款、国内線・国際線の別によって異なります。
たとえばANAやJALの国際線では、到着後または未着の申告後30~45日を目安に賠償手続きへ移る旨が案内されています。
なお、荷物が遅れて届くディレイドバゲージの場合は補償されないこともあるので、事前に航空会社の補償内容を確認しておくことをおすすめします。
発生前にできるロストバゲージ対策
航空会社の過失によって起こる場合など、ロストバゲージには自分自身では防ぎようがないものもあります。
しかしながら、事前に対策をしておくことで、ロストバゲージのリスクを軽減することができます。
以下では、出発前にできる対策を紹介します。
荷物に新しいタグや目印をつける
出張や旅行など飛行機を頻繁に利用する方のなかには、以前つけられたタグをそのままにしている方もいらっしゃるかもしれませんが、古いタグを残したまま新しいタグを重ねてしまうと、積荷の際に誤りが生じやすくなります。
このため、出発空港で荷物を預ける際は過去のタグは外し、新しいタグのみをつけるようにしましょう。
スマートタグを入れるようにする
Bluetoothや周辺端末のネットワークなどを利用して位置情報を確認できる紛失防止タグを利用するのも有効な手段です。
位置情報を確認できれば荷物の所在を特定しやすくなり、発見の可能性にもつながるためです。
ただし、内蔵する電池の種類・容量や機器の仕様によって取扱いが異なり、航空会社が独自の制限を設けている場合もあります。
預け入れる前に、製品仕様と利用する航空会社の手荷物規定を確認しましょう。
荷物の写真を撮る
荷物を預ける前に荷物や中身の写真を撮っておくことも、事前にできる対策の一つです。
ロストバゲージが起こった際、スーツケースの形状や内容物の情報をうまく伝えられずに発見が遅れてしまうことがあり得ますが、写真を撮っておけば、このような事態を回避するのに役立つはずです。
預け荷物に貴重品を入れない
預け荷物に貴重品を入れるのは避けましょう。
s一般的に、荷物が紛失した場合における航空会社の損害賠償額には上限額が設定されており、貴重品の価値によっては紛失物の全額が補償されない場合があるためです。
機内に最低限の荷物を持ち込む
決済手段となるクレジットカードやデビットカード、現金、スマートフォンなどの貴重品は、必ず手荷物に入れて機内に持ち込みましょう。
これに加えて、最低1日分の衣服や下着などを、キャリーケース(機内持ち込み荷物)に入れておくとよいでしょう。ロストバゲージが起きても大半のケースでは荷物は遅れて持ち主のもとに届くとはいえ、時間がかかって着替えができないのは不都合ですし、現地での予期せぬ出費も防げることでしょう。
保険に加入する
クレジットカードやデビットカードには、海外旅行傷害保険が付帯されているものがあります。
ロストバゲージやディレイドバゲージへの補償を受けられるかどうか、渡航前に補償内容を確認しておきましょう。
なお、付帯されている保険で補償されない場合は、別途海外旅行保険に加入しておくと安心です。
海外で利用するカードにはGLOBAL PASS(グローバルパス)がおすすめ!
稀にではあるものの、ロストバゲージが発生することがあるため、飛行機を利用する際は対策をしておくと安心です。
ちなみに、海外の多くの国や地域ではキャッシュレス決済が広く利用されているため、渡航の際はVisaやMastercardなどといった国際ブランドのデビットカードやクレジットカードを持参すると何かと便利です。
これらのカードは、ロストバゲージの発生によって想定外の出費を迫られてしまった場合などの、急場を凌ぐ対策としても役立つことでしょう。
なお、海外渡航時に利用するカードとしては、SMBC信託銀行プレスティアのGLOBAL PASS(グローバルパス)がおすすめです。
GLOBAL PASSはVisaブランドのデビットカードで、その利便性から人気が広がり、累計発行枚数は45万枚を突破しています。(*1)
GLOBAL PASSの一番の魅力は、ご自身の外貨預金(*2)をそのまま海外での支払いに充てることができる仕組みを有している点です。
米ドルやユーロなどを含む世界17通貨の外貨預金を、現地での支払いにそのまま使うことができます。
しかも対象の17通貨を購入する際の為替手数料は、SMBC信託銀行プレスティアの「為替手数料無料プログラム」の適用により、いつでも無料です。(*3)
GLOBAL PASSはデビット機能を備えておりタッチ決済にも対応していることから、海外でのお買物やお食事などの際の支払いもスムーズに済ませられます。
また、国際型キャッシュカードの性質も持ち合わせており、現地通貨の現金が必要になった場合には、VisaまたはPLUSマークのついたATMを利用して引出すこともできます。
しかも、その際の海外ATM手数料は無料です。(*4)
このほか、アラートサービスに登録しておけば利用の都度Eメールで通知があるので、渡航先でのお金の管理がしやすいほか、不正利用があった場合に気が付きやすくなるといった効果も期待できます。
海外へ渡航するご予定がある方は、是非この機会にSMBC信託銀行プレスティアの預金口座を開設して、GLOBAL PASSの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
[ご参考:あんしんの各種サービス]
(*1)2026年9月現在
(*2)外貨預金に関する注意事項についてはこちらをご参照ください。
(*3)「為替手数料無料プログラム」の適用条件についてはこちらをご参照ください。
(*4)海外ATM手数料は無料ですが、現地のATMオーナーによっては別途手数料が発生する場合があります。ただし、プレスティアデジタルゴールド、プレスティアゴールド、プレスティアゴールドプレミアムのお客さまで条件を満たされた場合(詳細はこちら)、あるいは、インターネット口座開設特典が適用された場合(詳細はこちら)には、償還されます。
海外渡航お役立ち情報記事
海外渡航のご予定のある方に向けて、現地で役立つ記事をまとめました。
是非参考にしてください。
ロストバゲージに関するよくある質問
ここではロストバゲージに関するよくある質問を5つ紹介します。
- ● 空港で預けた荷物が出てこない場合、最初に何をすればよいですか?
- ● ロストバゲージになった荷物は、戻ってくることが多いですか?
- ● 荷物は何日見つからなければ「紛失」と扱われますか?
- ● ロストバゲージに備えて、機内持ち込み手荷物には何を入れておくとよいですか?
- ● 海外旅行保険やクレジットカード付帯保険で補償されますか?
空港で預けた荷物が出てこない場合、最初に何をすればよいですか?
空港を離れる前に、利用した運航航空会社の手荷物サービスカウンターまたは到着空港の係員へ申告してください。
申告時には、搭乗券または電子航空券控え、手荷物引換証、パスポートなどを用意します。
手荷物の色、形状、ブランド、内容物、滞在先、連絡先などを尋ねられる場合もあります。
申告後に発行される受付番号や報告書の控えは、手荷物の追跡や補償請求に必要となるため、保管しておきましょう。
ロストバゲージになった荷物は、戻ってくることが多いですか?
手荷物トラブルの中には永久的な紛失だけでなく、別便への誤搭載や積み替えの遅れによる未着・遅延も含まれます。
そのため、到着時に荷物が出てこなくても、後から発見されて届けられる場合があります。
ただし、返却までの期間や最終的に発見されるかどうかは、原因や航空会社の捜索状況によって異なります。
荷物は何日見つからなければ「紛失」と扱われますか?
紛失として賠償手続きへ移る時期は、航空会社、運送約款、国内線・国際線の別によって異なります。
たとえば、ANAとJALの国際線では、到着後または未着の申告後30日から45日を目安に賠償手続きへ移る旨が案内されています。
一方、国内線では異なる取扱いとなる場合があります。
実際の期間は、利用した運航航空会社へ確認しましょう。
ロストバゲージに備えて、機内持ち込み手荷物には何を入れておくとよいですか?
パスポート、現金、カード、スマートフォン、常用薬などの重要品に加え、最低限の衣類や洗面用品を入れておくと、預け荷物が遅れた場合に対応しやすくなります。
なお、高価なものや貴重品、重要書類、壊れやすい物などは、航空会社の運送約款で補償対象外または責任の限定対象となる場合があります。
機内持ち込みの可否や数量制限もあるため、利用する航空会社の規定を確認しましょう。
海外旅行保険やクレジットカード付帯保険で補償されますか?
契約している保険の補償内容によって異なります。
「携行品損害」と「航空機寄託手荷物遅延等費用」では、補償対象や支払条件が異なる場合があります。
また、カード付帯保険には、旅行代金を対象カードで支払うことなどを条件とする「利用付帯」があります。
渡航前に、以下の項目等を確認しておきましょう。
- ● 預け手荷物の遅延・紛失は補償対象か
- ● 何時間以上の遅延が条件か
- ● 衣類や生活必需品の購入費は対象か
- ● 補償限度額はいくらか
- ● 航空会社の証明書や領収書は必要か
- ● 自動付帯か利用付帯か

