【2025年版】中国赴任前の方必見!必要な手続きと準備を解説

中国への赴任が決まり、ビザの取得や渡航準備が必要だとわかっていても、具体的にいつ、何を、どのように進めればよいかイメージが湧かない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、中国に赴任する際に、中国および日本の両国で必要となる各種手続きを時系列で解説しています。
安心して中国での就労や生活を始めるためにも、是非参考にしてください。
中国赴任が決まった際の必要な準備

中国への赴任が決まると渡航や現地での居住、日本を離れる準備など、さまざまな準備が必要になります。
やることが多くあるうえ、手続きによっては時間がかかるものもあるため、タイミングを考慮しながら順次進めていきましょう。
出発3ヵ月前からの準備

出発3ヵ月前を目処に、中国および日本の行政に対する申請関連の手続きを始めましょう。
Zビザの申請
中国で就労しようとする場合、Zビザと呼ばれる就労ビザを取得しなければなりません。
なおビザを申請するためには、赴任先の勤務先を通して現地の労働行政部門から外国人来華工作許可(外国人就労許可通知)を受けておく必要があります。
勤務先とも確認をとりながら、以下の必要書類を準備しましょう。
- ● パスポートのコピー
- ● 就労履歴証明書
- ● 学歴証明書
- ● 派遣任命書や中国の勤務先との雇用契約書
- ● 無犯罪記録証明書
- ● 健康診断証明書
- ● 証明写真
外国人就労許可通知を取得できれば、日本国内にある中国大使館(中国ビザ申請センター)に赴き、Zビザの申請をおこないましょう。Zビザの申請には、外国人就労許可通知のほか、パスポートや証明写真、ビザ申請書などが必要です。
ビザ申請書については、ビザ申請センターのウェブサイトからオンラインで入力したうえでプリントアウトしたものに署名して提出することが求められます。
パスポートの取得・更新

ビザ申請や中国への渡航に際しては、パスポートの残存有効期間などを確認しておく必要があります。
申請には「査証欄に余白ページがあり、かつ申請日からカウントして残存有効期間6ヵ月以上ある」パスポートでなければなりません。
条件を満たしていない場合には、ビザ申請に先立ちパスポートの取得・更新をしておきましょう。
パスポートの残存有効期間が1年未満になれば更新申請できるため、6ヵ月以上の有効期限が残っている場合でも更新できます。
税金・健康保険の手続き
中国に赴任している間の日本の税金や社会保険などについて、手続きや支払いの要否を確認し、必要に応じて進めていきましょう。必要となる手続きや支払いは、赴任の期間あるいは個々の状況などによっても異なる場合があるため、勤務先にも確認してみましょう。
なお、ご自身に確定申告する所得がある場合には、出国前に確定申告および納税を済ませておくことが必要です。また、中国赴任中にも日本で課税される所得が見込まれる場合には、納税管理人の届出が必要となります。(*1)
社会保険(厚生年金・健康保険)の手続きは勤務先でおこなわれますが、マイナンバーカードを持っていない方は、一時帰国時などに日本で医療機関を受診する場合に備えてマイナンバーカードを作成しておくようにしましょう。
なお、すでにマイナンバーカードを持っている方は、赴任後も継続利用できますが、出国前に継続利用するための手続きが必要です。
(*1)国税庁「 《 給与所得者の方で国外転出を予定されている方へ 》」
運転免許の更新
中国赴任中に運転免許証の有効期限が切れる可能性がある場合は、前もって更新の手続きをしておきましょう。
海外赴任者への特例として、本来の更新期間(有効期限が切れる約2ヵ月前)よりも前に手続きできます。
病院受診・予防接種
中国は、地域によってり患しやすい病気が異なり、それに応じて出国前の予防接種の推奨有無や種類が変わります。
外務省のサイトなどで赴任地の衛生・医療事情を確認し、必要に応じて予防接種を受けましょう。(*2)
(*2)外務省「世界の医療事情」
現地の決済方法の確認

所有しているクレジットカードやデビットカードが中国で利用可能か確認しておきましょう。
中国ではキャッシュレス決済が広く浸透しており、なかでもアリペイ(Alipay)やウィーチャットペイ(WeChat Pay)といったQRコード決済が主流です。(「QRコード」は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。)
なお、日本のクレジットカードやデビットカードはそのままでは利用できないケースがしばしば発生するため、主流のサービスと紐付けして利用するのが便利でしょう。このほか、カードは有効期限を確認しておくようにしましょう。
インターネット接続のための手続き(VPN)

現地でのインターネット接続のための準備や手続きも進めておきましょう。
中国では、「グレートファイアウォール(金盾)」というインターネットアクセスに関する政府の規制がかかっているため、日本では接続に問題のないウェブサイトやサービスでも中国ではブロックされることがあります。
ブロックされるのを避けるためには、VPN(Virtual Private Network)という、仮想的に独立した専用回線を利用する方法があり、必要に応じて赴任前に契約しておくのがおすすめです。
なお、中国では近年VPNに対する規制が強化されているため、常に最新の情報をチェックし、契約の際は中国で許認可を得た業者のものであるか確認するとともに、その利用にあたっては、中国におけるデータ規制を遵守することが大切です。
日本の銀行口座に関する手続き
中国での赴任期間がおおむね1年以上になる場合、生活の本拠地を海外に置くと見なされ「非居住者」という扱いになります。
銀行によっては、非居住者となることで解約が必要とされたり、利用制限が課されたりする場合があります。
赴任中でもご自身の日本の銀行口座が利用可能か確認し、状況に応じて非居住者でも利用できる銀行口座を開設しておきましょう。
出発1ヵ月前の最終準備

出発1ヵ月前には、赴任に向けた最終準備を進めましょう。
住民票・国外転出届の手続き
赴任期間が1年以上の場合は、住民登録をしている市区町村役場で国外転出届を提出しましょう。
国外転出届を提出すると出国日のタイミングで住民基本台帳から住民票が抜かれ、非居住者となります。
一方、赴任期間が1年未満の場合、国外転出届は不要ですが、中国での滞在期間が3ヵ月以上となる場合は、現地の日本国大使館・総領事館で在留届を提出する必要があります。この手続きは赴任後におこないます。
現地通貨(中国人民元)の準備

赴任中に現地で必要となる現地通貨・決済手段を整理しておきましょう。
現地で銀行口座を開設するとしても、赴任してすぐの間は特に日本の銀行口座にあるお金を現地でも使える状態にしておくと安心です。
例えば、デビット機能付き国際型キャッシュカードを準備しておけば、現地でのキャッシュレス決済や現金引出しなどの際に口座のお金をそのまま利用できます。
現金が必要な場合はクレジットカードで海外キャッシングもできますが、この場合は借入利息の支払いが必要になるため注意しましょう。
中国赴任後の準備

中国に赴任した後は、現地での諸手続きが必要です。
臨時宿泊登記の手続き
中国に入国したら24時間以内に臨時宿泊登記の手続きが必要です。
ホテルに宿泊する場合は、基本的にホテルが手続きを代行してくれます。代行サービスがない場合や知人宅に宿泊する場合などは、本人および宿主が居住・宿泊地の公安機関に出向き、本人のパスポートと宿主の本人確認書類、宿泊先の居住証明書類(賃貸契約書・登記簿など)を提示します。
臨時宿泊登記をしていない場合、居住区の派出所より指導・罰金徴収される事例もあるため注意が必要です。
外国人工作許可証および外国人居留許可証の申請
中国の赴任先企業を通し、中国での就労および居住に関する手続きが必要です。
まずは、中国に入国して15日以内に外国専家局に外国人工作許可証を申請します。続いて、中国に入国して30日以内に公安出入国部門に就労居留許可証を申請します。
なお、外国人工作許可証を受取るまでは就労できません。もしも就労した場合は出入境管理法違反で罰則を受ける可能性があるため注意が必要です。
スマートフォンの契約と銀行口座の開設
現地で使うスマートフォンの購入、中国の携帯電話番号の契約など、中国での生活を整えるための各種契約、手続きをおこないましょう。
アリペイ(Alipay)やウィーチャットペイ(WeChat Pay)などの個人間送金の機能を利用する場合などには中国の銀行口座が必要になるため、銀行口座の開設もおこないましょう。
中国赴任にはSMBC信託銀行プレスティアのGLOBAL PASSがおすすめ

中国へ赴任した際の各種支払いには、SMBC信託銀行プレスティアのGLOBAL PASSがおすすめです。GLOBAL PASSはその利便性からにわかに人気が広がり、発行枚数は40万枚を突破しています。(*3)
GLOBAL PASSの一番の魅力は、ご自身の外貨預金(*4)をそのまま海外での支払いに充てることができる仕組みを有している点です。中国人民元(*5)をはじめとする世界17通貨の外貨預金を、現地での支払いにそのまま使うことができます。
GLOBAL PASSは、中国で主流の決済サービスであるアリペイ(Alipay)やウィーチャットペイ(WeChat Pay)と紐付けて使うことができます。そのうえ、デビット機能を備えておりタッチ決済にも対応していることから、中国でのお買物やお食事などの際の支払いにもスムーズに対応可能です。
また、中国人民元(*5)の現金が必要になった場合には、VisaまたはPLUSマークのついたATMを利用して引き出すこともできます。しかも、その際の海外ATM手数料は無料です。(*6)
このほか、アラートサービスに登録しておけば利用の都度Eメールで通知があるので赴任中のお金の管理がしやすいほか、不正利用があった場合に気が付きやすくなるといった効果も期待できます。
[ご参考:あんしんの各種サービス]

中国へ赴任するご予定がある方は、是非SMBC信託銀行プレスティアの預金口座開設およびGLOBAL PASSのお申し込みをご検討ください。
(*3)2025年6月現在
(*4)外貨預金に関する注意事項についてはこちらをご参照ください。
(*5)SMBC信託銀行プレスティアの取り扱いはオフショア中国人民元のみとなります。中国国内での利用の場合、オフショア人民元普通預金から決済可能です。
(*6)海外ATM手数料は無料ですが、現地のATMオーナーによっては別途手数料が発生する場合があります。ただし、プレスティアデジタルゴールド、プレスティアゴールド、プレスティアゴールドプレミアムのお客さまで条件を満たされた場合(詳細はこちら)、あるいは、インターネット口座開設特典が適用された場合(詳細はこちら)には、償還されます。