タイ・バンコクの空港完全ガイド|スワンナプーム空港・ドンムアン空港を解説

タイ・バンコクへの旅行の玄関口となる、「スワンナプーム国際空港」と「ドンムアン国際空港」。
この記事では、それぞれの特徴から空港での快適な過ごし方、両替や最適な交通手段の選び方まで紹介します。
事前にチェックして、バンコクの旅をより快適にお楽しみください。
バンコクの主要空港について

タイの首都バンコクには、主要な国際空港としてフルサービスキャリアの国際線と、いくつかのLCC (ローコストキャリア/格安航空会社)が発着する「スワンナプーム国際空港(BKK)」と、LCCが多く発着する「ドンムアン国際空港(DMK)」の2つがあります。
利用する航空会社や旅のスタイルによって、どちらを選ぶべきかが変わってきます。
それぞれの特徴をおさえて、バンコクでのスムーズな旅のスタートを切りましょう。
スワンナプーム国際空港(BKK)とは?
2006年に開港した「スワンナプーム国際空港」は、タイの玄関口ともいえる国際空港です。
「タイ国際航空(Thai Airways)」をはじめとする多くのフルサービスキャリアの発着が中心ですが、LCCも発着しています。
また、日本からの直行便の多くが、この空港を利用します。広大な敷地と充実した設備を誇り、世界各国からの旅行者が利用する空港です。
ドンムアン国際空港(DMK)とは?
バンコク中心部から北へ約20kmに位置する「ドンムアン国際空港」は、主に格安航空会社(LCC)の拠点として機能しています。
エアアジアやノックエアなど、アジア域内のLCCを利用する方々にとって、非常に利便性の高い空港です。
どっちの空港がおすすめ?
どちらの空港を利用するかは、旅行のスタイルや利用する航空会社によって変わります。
一般的には、旅の快適さや日本からの直行便をご利用の場合は「スワンナプーム国際空港」、格安航空券でのアジア周遊やアジア域内の乗り継ぎをされる方には「ドンムアン国際空港」がより便利といえるでしょう。
タイ入国前後に知っておきたいタイバーツの準備

入国トラブルを避けるために、事前の準備は欠かせません。
タイは観光目的でも、十分な現金を所持しておくことが求められます。
タイのローカル店ではタイバーツ(THB)の現金のみ使えるお店が多く、入国時にタイバーツを多めに用意しておくとよいでしょう。
入国時に現金1万タイバーツ相当を準備しておく
タイへの入国時には、観光目的や短期のビジネス目的などでの滞在に十分な資金があるかを確認するため、1人あたり1万タイバーツ相当(約45,000円 ※2025年7月現在のレート)、ご家族での入国の場合は2万タイバーツ相当の現金所持を求められる場合があります。
ただし、必ずしもタイバーツである必要はなく、米ドルやユーロ、日本円でも同等額を所持していれば問題ありません。
空港到着後に急いで準備することが難しい場合もあるので、念のため日本出発前にある程度の現金を用意しておくと安心でしょう。
現地で利用するタイバーツを用意する
空港での日本円からタイバーツへの両替は可能ですが、レートがあまり良くないこともあります。
現地でタイバーツを多く使う予定がある方は、少額を空港で両替し、バンコク市内などにあるレートのよい両替所を利用するのがおすすめです。
また、ATMでの現地通貨の引き出しも可能ですが、海外利用手数料やATM使用料がかかるため、手数料を含めたトータルのコストには注意が必要です。
スワンナプーム国際空港の利用ガイド(入国時)

広大な敷地を誇る「スワンナプーム国際空港」。
ここでは、ターミナルの構造やバンコク市内へのアクセス方法、そして、両替・ATMの利用に関する情報を、わかりやすくご紹介します。
スワンナプーム国際空港のターミナル
バンコクの主要な国際ハブ空港である「スワンナプーム国際空港」は、タイ国際航空をはじめ、多くの国際線および国内線が発着します。
以前はターミナルが一つでしたが、2023年にサテライトターミナルがオープンし、現在は二つのターミナルがあります。
到着後は、入国審査・手荷物受取を経て、税関を通過すると2階の到着ロビーに出ます。
空港内は移動距離が長く、エスカレーターの利用も多いため、初めてご利用になる際は、案内表示をしっかり確認することをおすすめします。空港内には日本語表記も一部ありますが、基本的には英語とタイ語の案内が中心です。
スワンナプーム国際空港から市内へのアクセス
バンコク市内中心部(BTSサイアム駅周辺)への主な移動手段は、以下の通りです。
- ● エアポート・レール・リンク(ARL):地下鉄MRTや高架鉄道BTSとの接続が可能です。終点のパヤータイ駅まで約30分で、渋滞の心配がない点がメリットです。
- ● タクシー:1階到着ロビーのタクシーカウンターで受付ができます。市内までの所要時間は交通状況にもよりますが、目安として約30〜60分です。メーター運賃に加え、空港利用料(50バーツ)と高速料金が別途加算されます。
- ● 配車アプリ(Grab(グラブ)など):空港内に専用のピックアップ場所が指定されています。タクシーと比較すると若干割高になる傾向がありますが、言語の不安を軽減できるため、安心して利用できる交通手段です。
なお、朝夕のラッシュアワーや悪天候時など、交通渋滞が激しい時間帯には、特に時間に余裕を持って行動することをおすすめします。
両替所とATM
到着ロビーには複数の両替所とATMが設置されていますが、空港内の両替レートは市内よりもやや割高な傾向にあります。
そのため、空港内では必要最小限の金額のみを両替し、残りは市内のレートがよい両替所を利用するのがおすすめです。
ドンムアン国際空港の利用ガイド(入国時)

主にLCCが発着する「ドンムアン国際空港」。
ここでは、空港のターミナル構造、市内へのアクセス方法、両替・ATMの利用に関する情報を、わかりやすくご紹介します。
ドンムアン国際空港のターミナル
「ドンムアン国際空港」は、主にLCC(ローコストキャリア)の利用時に使われる空港です。
「エアアジア(AirAsia)」や「ノックエア(Nok Air)」、「タイ・ライオン・エア(Thai Lion Air)」などが主に発着しています。
ターミナルは主にターミナル1(T1):国際線用と、ターミナル2(T2):国内線用の2つに分かれています。
入国審査が混雑しやすい傾向にあるため、比較的利用者の多い早朝便や深夜便で到着する場合は、時間に余裕をもって行動するのがよいでしょう。
ドンムアン国際空港から市内へのアクセス
ドンムアン国際空港からバンコク市内へのアクセスは、「スワンナプーム国際空港」に比べて鉄道の選択肢が限られており、以下の移動手段が主流です。
- ● タクシー:空港の1階にタクシー乗り場があります。市内中心部までは45分〜1時間が目安ですが、交通状況により変動します。また、メーター料金に加え、空港利用料と高速料金が別途発生します。
- ● バス+鉄道の乗り継ぎ:リーズナブルな「BMTAエアポートバス(料金:30〜50バーツ)」もあります。ターミナル1の3階に専用乗り場があり、主要エリアを結ぶ4系統が運行しています。本記事では、モーチット行きのみのルートをご紹介します。
A1系統【空港→ BTSモーチット駅(MRTチャトゥチャック公園駅 → モーチットバスターミナル】
A2系統【空港 → BTSモーチット駅(MRTチャトゥチャック公園駅)→ 戦勝記念塔】
いずれも、BTSモーチット駅(MRTチャトゥチャック公園駅)のどちらかの駅から鉄道で目的地へ移動します。
- ● 配車アプリ(Grab(グラブ)など):アプリで簡単に配車が可能です。タクシーより料金は高めですが、言語の不安を軽減できるため、安心です。
両替所とATM
ドンムアン国際空港の到着ロビーにも、複数の両替所とATMが設置されています。
スワンナプーム国際空港と同様に、空港内の両替レートは割高な傾向があるため、必要最低限の金額のみを空港で両替する程度にとどめておくのがよいでしょう。
ATMは国際発行カードに対応していますが、引き出し手数料がかかるため、忘れずに利用前に確認しましょう。
スワンナプーム国際空港とドンムアン国際空港間の移動方法

両空港間の移動はやや不便で、所要時間は通常1時間前後かかります。
主な移動手段は、以下の通りです。
- ● 空港連絡バス(無料シャトル):航空券を提示すれば、スワンナプーム国際空港とドンムアン国際空港間を無料で運航するシャトルバスをご利用できます(毎日運行)。
- ● タクシー:メーター料金に加え、高速道路利用料が別途加算されます。特に渋滞時には大幅な遅延が予想されますので、国際線への乗り継ぎなど時間的な制約がある場合は、出発予定時刻の2時間以上前には空港を出発するなど、十分に余裕を持った計画をおすすめします。
- ● 配車アプリ(Grab(グラブ)など):タクシーと同様に利用可能ですが、一般的にタクシーよりも利用料金がやや高くなる傾向にあります。
LCCをご利用で乗り継ぎをする場合は、空港間の移動に要する時間と、それにともなうストレスを十分に考慮した旅程管理が大切になるでしょう。
スワンナプーム国際空港の利用ガイド(帰国時)

「スワンナプーム国際空港」には、レストランからタイの雑貨やお菓子が買えるお土産店、ドラッグストア、コンビニエンスストアまで、多くのお店があります。また、ラウンジも充実しており、帰国の際も快適に過ごすことができるでしょう。
スワンナプーム国際空港の主な施設と過ごし方

「スワンナプーム国際空港」はタイ最大の国際空港であり、そのスケールの大きさだけでなく、充実した施設やサービスの豊富さも魅力です。
空港内には、高級ブランドショップや人気の化粧品店のほか、タイらしい雑貨やスパグッズ、地元アーティストによる製品など、思わず立ち寄りたくなるお土産店が揃っています。
多くのショップの中で1軒立ち寄るのであれば、タイ王室が推進する「The Royal Project(ザ・ロイヤル・プロジェクト)」 の商品を扱うショップがおすすめです。
タイ北部で生産されたナチュラル食品やコーヒー・蜂蜜など、リーズナブルで品質の良いタイ土産が購入できます。
上質なタイシルクを扱うラグジュアリーブランド「Jim Thompson(ジム・トンプソン)」の直営店では、小物やスタイリッシュなバッグが手に入ります。大切や方へのギフトや自分への心に残るお土産探しに最適です。
また空港のあちこちにフードコートや本格的なレストランが点在し、タイ料理はもちろん、日本食、中華、西洋料理など多国籍なメニューが楽しめます。
時間がないときもガパオライスやパッタイなどのタイの定番メニューをさっと食べられるスタンド形式の店舗も多く、出発前の最後の食事にぴったりです。
また、出発ロビー(4階)にはタイ古式マッサージが受けられる店舗もあり、搭乗前に旅の疲れを癒すこともできます。肩や足のショートコースから全身コースまで選べ、フライト前に心身ともにリフレッシュしたい方におすすめです。
チェックインカウンターの開設時間は航空会社によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。
特に繁忙期は保安検査に時間がかかる傾向にあるため、国際線をご利用の場合は出発時刻の3時間前には空港に到着することをおすすめします。
スワンナプーム国際空港のラウンジ

スワンナプーム国際空港には、各航空会社のラウンジが多数あります。
「タイ国際航空」の「ロイヤルシルクラウンジ」をはじめ、乗り入れている航空会社のラウンジを利用できるほか、「プライオリティ・パス」に対応した「ミラクルラウンジ」や「コーラルラウンジ」など、複数のラウンジを利用することができます。
タイ名物のカオマンガイや麺類をオーダーできるラウンジもあり、一般的にフードメニューが充実しているのが特徴です。
軽食・ドリンク・シャワー設備などを備えた快適な空間で、出発までの時間をゆったりと過ごせます。早めに空港に到着して、ラウンジでゆっくりするのもよいでしょう。
ドンムアン国際空港の利用ガイド(帰国時)

「ドンムアン国際空港」は「スワンナプーム国際空港」と比べるとやや簡素な印象ですが、カフェやコンビニエンスストア、お土産店など、必要な施設は揃っています。
LCCが中心の空港でありながら、プライオリティ・パスで利用できるラウンジもあります。
ドンムアン国際空港の主な施設と過ごし方
搭乗口付近にはカフェやコンビニ、フードコートがあります。お土産品は、チェックイン後の出国エリアで購入できます。
混雑する時間帯を避けるためにも、出発の2時間前には空港に到着すると安心です。
「King Power Duty Free(キング・パワー・デューティ・フリー)」の免税店は、国際線の到着・出発エリアの両方に展開され、酒類、タバコ、香水、化粧品に加え、地元の人気お土産などを購入できます。
その他にも、ドラッグストア「BOOTS(ブーツ)」 やファッションやジュエリーを購入できるハイブランドのショップから、スナックや生活雑貨などの気軽なお土産を購入できるショップ、コンビニエンスストアもあります。
また、ターミナル2には、全身や足のマッサージを受けられる場所もあります。
ドンムアン国際空港のラウンジ
LCCが中心の空港でありながら、プライオリティ・パスで利用可能なラウンジもあります。
「ミラクルラウンジ」や「コーラルラウンジ」などがあり、軽食やドリンクが提供されます。フライト前にひと休みできるので、空港内が混雑しているときや、夜間便を利用する場合には、ラウンジを活用することで、出発までの時間をより快適に過ごすことができるでしょう。
ラウンジでゆったり過ごしたい場合は、早めに空港へ向かうことをおすすめします。
スワンナプーム国際空港利用時の体験談

「スワンナプーム国際空港」を訪れた際、まず目を奪われたのがターミナル内にそびえ立つ巨大なヤック像です。魔除けの象徴として空港のシンボルになっており、利用者の目を楽しませてくれます。
コンコースのデザインも美しく、特に案内表示が非常に分かりやすく整備されているのが印象的でした。
また、ラウンジも充実していて、フードの質も高く、ゆったりと過ごせる居心地の良さは大変魅力的でした。
空港内には複数の「ミラクルラウンジ」があり、プライオリティパスや一部のクレジットカードの提示で利用できます。

中でも私が一押しのラウンジが、コンコースDの「ミラクルファーストラウンジ」。
広く居心地の良いラウンジで、24時間営業。アルコール類やタイ料理を含むコールドミール、ホットミールが豊富に揃い、カオマンガイやヌードルのオーダーも可能です。航空会社のラウンジに引けを取らないクオリティの高さに驚きました!
静かな環境でWi-Fiの接続も快適。乗り継ぎや早朝・深夜便の前後にしっかり休憩したい方には、特におすすめのラウンジです。
また空港内には出国エリアに複数の「Starbucks(スターバックス)」があるので、タイの限定メニューをチェックするのもおすすめです。
バンコクの街中にある店舗でも人気で私もお気に入りのスイーツが「Banoffee Pie(バノフィー・パイ)」。イギリス発祥のバナナとキャラメルソース、ホイップクリーム、さらにココアパウダーをトッピングした香りも味わいもリッチな一品で、コーヒーとの相性も抜群です。
日本ではメニューにない南国系のフルーツが使用されたドリンクや抹茶系ドリンクも揃っており、出国前にリフレッシュできます。
「スワンナプーム国際空港」は、全体的に居心地の良い空港ではありますが 全長が約1キロ以上ある巨大空港であることには注意が必要です。
保安検査後に搭乗ゲートまでかなり歩く場合が多く、特に国際線のコンコースFやGなどは移動時間に15~20分かかることもあります。また、空港内の案内表示は英語とタイ語が基本で、日本語表記はほとんどありません。ゲート変更や遅延情報などの情報を得るために、空港内のモニターや航空会社のアプリなどをこまめに確認することが大切です。
さらに、セキュリティチェックが混雑しやすい空港のため、ハイシーズンや朝・夕方のピーク時には、特に時間には余裕を持って空港に到着しておきましょう。
バンコクで便利につかえるプレスティアの「GLOBAL PASS」

バンコクにある2つの国際空港は、それぞれ異なる魅力と利便性を持っています。旅行スタイルなどに合わせて上手に使い分けることで、到着から帰国までスムーズな旅を楽しめるでしょう。
入国準備や市内へのアクセス、ラウンジの活用など、細かなポイントも押さえて、タイ旅行を満喫しましょう。
バンコク滞在中の支払いは、現金だけでなくキャッシュレス決済も活用できると便利です。
ホテルや大型スーパー、チェーン系のレストランなどではクレジットカードやデビットカードが広く利用でき、少額の買物でもスムーズに支払いが可能です。
一方で、ローカルな屋台やマーケット、ローカルな乗り合いバスなどでは、現金が必須となる場面も少なくありません。バンコクを快適に過ごすには、キャッシュレスと現金の使い分けがポイントといえるでしょう。
このような現地事情に対応するのにおすすめなのが、SMBC信託銀行プレスティアが提供する「GLOBAL PASS」。
外貨普通預金口座と連携したデビット機能付き国際型キャッシュカードで、タイバーツを含む世界17通貨の外貨預金(*1)を、現地での支払いにそのまま使うことができます。
さらに、現金が必要な場合には、現地ATMからタイバーツを海外ATM手数料無料(*2)で引き出せるのも嬉しいポイントです。市内や空港の両替所に並ぶ必要がなく、時間も手間も省くことができます。
この機会に是非、SMBC信託銀行プレスティアの預金口座開設およびGLOBAL PASSのお申込みを検討してみてはいかがでしょうか。ぜひご検討ください。
(*1)外貨預金に関する注意事項についてはこちらをご参照ください。
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