円高?円安?海外旅行にはどちらがおすすめ?お得に楽しむコツも解説!

私たちが普段使っている日本円をはじめ、世界中のありとあらゆる通貨の価値は、他の通貨との相対的な評価によって決まります。一言でいえば、こうした相対的な評価によって円の価値が上昇するのが円高、反対に下落するのが円安です。
この記事では、為替レートのしくみや、円高・円安のメリット、デメリットについて解説するとともに、為替レートに一喜一憂せずに海外旅行を楽しむためのちょっとした工夫についてご紹介します。
そもそも円高・円安とは何でしょう?
円高・円安とは、何を意味しているのでしょうか。
以下では、為替レート(外国為替相場)のしくみやその変動要因に触れ、そのうえで円高・円安について解説します。
為替レート(外国為替相場)とは?

日本では円、アメリカでは米ドルが日常的に使われているように、国や地域によって使用されている通貨が異なります。
このため、国際的な商取引(輸出入など)はもちろん、個人の海外渡航時の買物などにおいても、決済時に(モノやサービスの対価としてお金を支払う、あるいは受け取る際に)、自国通貨以外の別の通貨、つまり外貨が使用されるケースがしばしば発生します。
このとき、通常は自国通貨を外貨に交換して決済に対応します。そして、こうした状況で異なる通貨同士が交換される際の比率が、為替レート(外国為替相場)です。
米ドルと円、米ドルとユーロ、あるいはユーロと円など、さまざまな通貨の組み合わせで相場が存在します。
為替レート(外国為替相場)は何が原因で変動する?
為替レート(外国為替相場)は、モノやサービスの価格と同様、需要と供給のバランスによって決定されます。買い手がもっと高くても手に入れたい通貨は高くなり、売り手がもっと安くても手放したい通貨は安くなる、といった具合です。
このため、ある通貨の価値は、別の通貨との相対的な評価によって上昇したり下落したりします。
それでは、どのような原因で為替レートが変動するのでしょうか。為替レートは実に多種多様な要因によって変動すると考えられていますが、以下で、その代表例ともいえる貿易収支と金利差について紹介します。
- (1)貿易収支
ある国の輸出が増えると、その国の通貨は上昇する傾向にあります。販売したモノやサービスの対価として受け取った外貨を、自国通貨に交換する動きが発生するためです。
反対に、輸入が増えた場合には、その国の通貨は下落する傾向にあります。購入したモノやサービスの対価を支払うために、自国通貨を外貨に交換する必要があるためです。
- (2)金利差
一般的には、相対的に金利が高い国の通貨は上昇し、金利が低い国の通貨は下落する傾向にあります。
預金などで運用をする場合、金利が高いほうがより多くの利益を得られる可能性があるためです。
円高とは?

円高とは、別の通貨に対する円の相対的な価値が高くなることです。
言い換えると、円を外貨に交換する際、外貨を入手するために必要な円の量が減る(=同じ量の円で、入手できる外貨の量が増える)状態を指します。

*対米ドルで円高の状態は、対円では米ドル安、とも表現できます。
円高のメリット
円高になると、より少額の円で、諸外国のモノやサービスを購入できるようになります。このため円高は通常、輸入や個人の海外旅行などには有利に働きます。
なお、必ずしもメリットとは言えませんが、日本国内の物価には抑制的に作用すると考えられています。
このほか、同じ円の量で入手できる外貨の量が増えるため、外貨預金などの外貨での運用を検討するのには、良いタイミングと言えるかもしれません。
円高のデメリット
円高になると、諸外国から見れば、日本のモノやサービスはそれまでよりも高価になってしまいます。このため一般的に円高は、輸出や、日本国内の旅行産業などには不利に働きます。
このほか、既に外貨で運用している場合には、円高により、円換算した際の評価額が下がるといった影響があります。
[円高のメリット・デメリットのイメージ]
- (1)個人の場合
- メリット
-
- ■ 輸入品が日本で安価になり、購入しやすくなる。
- ■ 外貨運用を始めやすくなる。
- デメリット
-
- ■ 外貨資産の評価額が下がる。
- (2)法人の場合
- メリット
-
- ■ 原材料等の輸入コストが下がる。
- デメリット
-
- ■ 輸出品が海外で高価になり、販売しづらくなる。
円安とは?

円安とは、別の通貨に対する円の相対的な価値が低くなることです。
言い換えると、円高とは反対に、円を外貨に交換する際、外貨を入手するために必要な円の量が増える(=同じ量の円で、入手できる外貨の量が減る)状態を指します。

*対米ドルで円安の状態は、対円では米ドル高、とも表現できます。
円安のメリット
円安になると、諸外国から見れば、日本のモノやサービスを、より少額の外貨で購入できるようになります。このため円安は通常、輸出や、国内の旅行産業などには有利に働きます。
このほか、既に外貨で運用している場合には、円安により、円換算した際の評価額が上がるといった影響が考えられます。
円安のデメリット
円安になると、諸外国のモノやサービスを購入するのに、より多額の円が必要となります。このため一般的に円安は、輸入や、個人の海外旅行などには不利に働きます。
なお、必ずしもデメリットとは言えませんが、日本国内の物価の上昇要因になり得ると考えられています。
このほか、同じ円の量で入手できる外貨の量が減るため、外貨預金などの外貨での運用を検討するのには、難しいタイミングと言えるかもしれません。
- (1)個人の場合
- メリット
-
- ■ 外貨資産の評価額が上がる。
- デメリット
-
- ■ 輸入品が日本で高価になり、購入しづらくなる。
- ■ 外貨運用を始めづらくなる。
- (2)法人の場合
- メリット
-
- ■ 輸出品が海外で安価になり、販売しやすくなる。
- ■ インバウンド消費が期待できる。
- デメリット
-
- ■ 原材料等の輸入コストが上がる。
海外旅行をするなら、円高と円安のどちらがお得?
これまで見てきたように、円高と円安には、それぞれメリット、デメリットがあります。それでは、海外旅行をするなら、円高と円安、どちらがお得なのでしょうか。
一般的には、現地で使う外貨を準備するのには、円高のほうが有利と言えるでしょう。先述の「円高とは?」でも触れた通り、円高になると、より少額の円でより多くの外貨を入手することができるためです。
為替レートを気にせず海外旅行をお得に楽しむためには?

そうは言っても、海外旅行に出掛けようというそのタイミングで、必ずしも円高であるとは限りません。
為替レートは日々変動していますので、私たち旅行者の期待とは裏腹に、海外旅行を計画している間に円安が進行するといったことも起こり得るでしょう。
それでは、為替レートに一喜一憂することなく海外旅行を楽しむには、どうしたら良いでしょうか。
物価が比較的安い国や地域を選ぶ

第一に、物価が比較的安い国や地域を旅行先に選ぶことが考えられるでしょう。
最近では円換算すると、安く見積もっても一人あたりランチで1食4-5千円、宿泊は1泊あたり2万円程度かかるようなところもざらではありますが、一方で、ランチで数百円、宿泊代も数千円程度あれば事足りるところも少なからず存在します。
もちろん現地での楽しみ方などにもよるため一概には言えませんが、後者のような国や地域を旅行先に選ぶことは、費用面での負担を軽減するのに有効でしょう。
現地での支払いに、外貨預金を利用する

日本で長らく低金利が続いていることもあり、最近ではインフレ対策の一手段として、資産の一部を既に外貨で運用されている方、あるいはこれから運用を始めようという方も、少なからずいらっしゃるでしょう。
あくまで運用の一環として、ゆくゆくは円に戻す意向の方が大半かもしれませんが、折角外貨を保有している(またはこれから保有する)のであれば、その外貨を海外旅行での各種支払いに使うことを検討してみてはいかがでしょうか。
この方法がユニークなのは、円から外貨へ交換するタイミングと、実際に海外で各種支払いをするタイミングを、切り離すことができる点です。支払い時には円から外貨への交換は発生しないので、支払いの都度、為替レートの状況に一喜一憂する必要はありませんし、為替手数料がかかることもありません。
為替レートの状況を踏まえてなるべく円高・外貨安のタイミングで円を外貨に交換しておけば、現地でかかるコストを抑えられるかもしれません。
ちなみに、外貨を為替手数料無料で購入して、海外ATM手数料無料で引き出す方法については、「為替手数料無料で外貨を購入する方法!SMBC信託銀行プレスティアが紹介する外貨預金の裏技」でも紹介しています。
海外旅行の各種支払いに外貨預金を利用するなら、デビットカードの活用がおすすめ

外貨預金を使って海外で各種支払いを行う方法には、どのようなものがあるのでしょうか。外貨預金から外貨現金を引出すことができる金融機関があるので、これを利用するのも一案ですが、海外で多額の外貨現金を持ち歩くことになりかねず、リスクもあります。
そこでおすすめなのが、外貨預金が使えるデビットカードを活用する方法です。
種類は多くありませんが、日本で発行されているデビットカードには、銀行の円預金口座だけでなく外貨預金口座にも紐づいているものがあります。
このタイプのメリットは、口座に預けた外貨預金を、現地でのキャッシュレス決済に使える、あるいは現地のATMで外貨現金として引き出せることです。
外貨預金が使えるデビットカードなら、GLOBAL PASSがおすすめ

海外旅行時の各種支払いに、外貨預金を利用することができるデビットカードの中でも特におすすめしたいのが、SMBC信託銀行プレスティアのGLOBAL PASSです。
GLOBAL PASSはいわゆる国際型キャッシュカードで、デビット機能を備え、かつタッチ決済にも対応していることから、海外での各種支払いをスムーズに済ませることができます。その利便性からにわかに人気が広がり、発行枚数は38万枚を突破しています。(*1)
SMBC信託銀行プレスティアの場合、外貨普通預金は17通貨の取扱いがあり、米ドルやユーロといった主要通貨からオフショア中国人民元等の新興国通貨まで幅広くカバーされているので、ご自身の外貨預金を多くの国や地域での支払いに活用できるのも魅力です。もちろん、外貨普通預金での取扱いのない通貨での支払いも、円普通預金からの引落としで対応しています。
[ご参考:SMBC信託銀行プレスティアの外貨普通預金で取扱いのある通貨]
米ドル、オーストラリアドル、ニュージーランドドル、英ポンド、カナダドル、ユーロ、スイスフラン、シンガポールドル、香港ドル、オフショア中国人民元、タイバーツ、南アフリカランド、トルコリラ、メキシコペソ、ノルウェークローネ、スウェーデンクローネ、デンマーククローネ
なお、GLOBAL PASSを利用すれば、世界の200以上の国や地域のVisaまたはPLUSマークのついたATMで、海外ATM手数料無料で現地通貨の現金を引き出すことができます。(*2)
このほか、アラートサービスに登録しておけば、利用の都度Eメールで通知が届くため、海外旅行中もお金の管理がしやすく、また不正利用があった際の注意喚起にも役立ちます。
[ご参考:あんしんの各種サービス]

海外旅行のご予定のある方は、是非SMBC信託銀行プレスティアの預金口座開設およびGLOBAL PASSのお申込みをご検討ください。
(*1)2025年1月現在
(*2)海外ATM手数料は無料ですが、別途ATMオーナー手数料がかかることがあります。ただし、プレスティアデジタルゴールド、プレスティアゴールド、プレスティアゴールドプレミアムのお客さまで条件を満たされた場合(詳細はこちら)、あるいは、インターネット口座開設特典が適用された場合(詳細はこちら)には、償還されます。
まとめSUMMARY
円高とは外貨に対する円の相対的な価値が高くなることです。円高は一般的に、輸入や個人の海外旅行などには有利に働く半面、輸出や日本国内の旅行産業などには不利に働きます。
一方で円安とは、外貨に対する円の相対的な価値が低くなることです。円安は一般的に、円高とは反対に、輸出や日本国内の旅行産業などには有利に働く半面、輸入や個人の海外旅行などには不利に働きます。
なお、為替レートに一喜一憂せずに海外旅行を楽しむには、外貨預金が現地で使えるデビットカードを活用するのがおすすめです。海外旅行のご予定のある方は、是非SMBC信託銀行プレスティアの預金口座開設およびGLOBAL PASSのお申込みを検討してみてはいかがでしょうか。