Today's Insight

2026/3/18 12:15作成

RBA理事会レビュー

■ 豪中銀(RBA)は2会合連続の利上げを決定、政策金利は主要先進国のなかで最高水準に
■ インフレ圧力と成長ペース鈍化の双方に目配りし、RBAは追加利上げを慎重に行うだろう

 豪中銀(RBA)は16、17日の理事会で政策金利を0.25%引き上げて4.10%とした。利上げは2会合連続となったが、9名の委員のうち4名は据え置きに賛成する僅差の決定となった。声明では「インフレ期待を含めリスクはさらに上振れ方向に傾いているため、政策金利の引き上げが適切であると判断した」と、連続利上げの理由を説明。今後について、「中東紛争が長期化または激化すれば、世界のエネルギー価格に一段の上昇圧力が掛かる可能性がある」「物価上昇と不確実性の長期化は、豪州の主要貿易相手国や同国の成長率を押し下げる要因となり得る」との認識が示された。そのうえで、「今後の決定指針として、データおよび見通しとリスクに関わる評価の推移に注視する」と指摘。「その際、世界経済や金融市場・国内需要の動向、並びにインフレ及び労働市場の見通しに細心の注意を払う」「理事会はその成果を達成するために必要と認める措置を講じる」との考えを示し、追加利上げの可能性が示唆された。

 ブロックRBA総裁は会見で、票割れは方向性ではなくタイミングが反映されたと説明。すべての理事会メンバーは追加利上げが必要であることで一致、5月理事会まで据え置くかどうか活発に議論したこと明らかにした。短期金融市場では、次回5月4、5日開催の理事会で4.35%への追加利上げが決定されるとの織り込みは45%超、6月15、16日では65%超、年末までに4.60%へ引き上げられるとの見方は55%超に達する。足元の労働市場が堅調なことも追加利上げを後押ししており、RBAが年内あと0.25%の利上げを2回行えば、主要先進国のなかでは高金利が際立つ。豪州は石炭や液化天然ガス(LNG)などのエネルギー供給国だが、インフレが加速・長期化すればこれまで成長を支えてきた個人消費や設備投資など内需の足かせとなる。豪州では19日に2月の雇用統計、24日には消費者物価指数が公表されるが、中東紛争が及ぼす雇用・物価への影響は4月下旬公表の3月分まで待たれる。中東情勢が不確実性を伴うことから、RBAは当面の間インフレ圧力と成長ペース鈍化の双方に目配りし、追加利上げを慎重に行うこととなろう。


投資調査部
シニアFXマーケットアナリスト
二宮 圭子

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