Today's Insight
2026/8/27 13:15作成
足元のドル高・円安の着地点を考える
■ 米関税政策がおよぼす財政悪化懸念は、再び「ドル離れ」への警戒感をにじませる
■ ドル円は158-162円台のチャネルの下限に近付き、下げ止まるか下抜けるかの見極めに
第2次トランプ政権発足後の2025年4月、すべての輸入品に一律10%の基本関税や貿易赤字が大きい国・地域に対し追加関税を課す「相互関税」の大統領令が発表され、政策の不透明感から基軸通貨としてのドルの信認が低下。ドル円は一時139円86銭まで下落し、「ドル離れ」が意識された。同政権は2026年8月22日、カナダ(加)からの特定製品の輸入に対し50%の追加関税を発動、日本を含む60カ国・地域に対しては7月24日に10%または12.5%の新たな追加関税を発動済み。2026年2月、米連邦最高裁は過去の「相互関税」を違憲と判断し、1660億ドルに及ぶ関税還付が始まっている。金利上昇による利払い負担なども相まって、米政府債務残高は8月18日時点で過去最大の40兆ドル規模に達し、再び「ドル離れ」が進むとの警戒感がにじむ。
テクニカル分析上(日足ベース)、ドル円は2025年4月安値139円86銭と同7月安値142円66銭、同9月安値145円47銭を結ぶサポートラインと平行になるように、同11月高値157円89銭に合わせたレジスタンスラインを引いた上昇チャネルの中間値(ミッドライン)162円台前半から下方乖離している。ミッドラインは、トレンドの強弱を図る重要な基準線とみられ、トレンド継続もしくは転換の見極めの目安となる。ドル円はチャネルのサポートラインの158円台前半(26日時点)を割り込まずに下げ渋っており、当面はサポートラインとミッドラインを上下メドに居所を探る動きを想定している。ただ、上値の戻りは鈍くなっており、158円の大台を明確に下抜けると7日安値157円01銭や3日安値155円21銭が下値メドとして意識されよう。
投資調査部
シニアFXマーケットアナリスト
二宮 圭子



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