Today's Insight
2025/11/27 12:45作成
RBA:物価高騰を背景に来年後半の利上げ観測が浮上
■ 10月の豪消費者物価指数の総合とトリム平均値は、中銀目標(2-3%)を上回り伸びが加速
■ 労働市場が堅調との判断に基づけば、12月8、9日の次回理事会も政策金利据え置きの公算
26日、豪統計局(ABS)が公表した10月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年比3.8%と住宅(同5.9%上昇)などを主因に4カ月連続で加速した。サービス価格(同3.9%上昇)も上昇、家賃や医療・病院サービス、国内旅行・宿泊料金がけん引した。豪中銀(RBA)が基調インフレとして注視するトリム平均値も同3.3%上昇へ伸びが加速。RBAの物価目標(2-3%)を上回り、市場では利下げサイクルは終了したとの見方が一段と広がった。10月のCPIは従来の部分的なデータに代わり、月次では初の完全版となる。政策決定のためのより優れた情報が提供され、インフレ動向の変化をより早期に把握出来るようになる。RBAは依然として四半期データが望ましいと指摘しているが、今後は政策決定のうえで機動的な対応が可能となる。
RBAは3、4日の理事会で公表した四半期金融政策報告で、基調インフレ率は2026年後半まで3%を超えた後、2027年には2.6%程度まで低下すると予測。足元の物価高は、州政府が電気料金補助金を打ち切ったことによる一時的要因が大きいと認識している。18日公表の理事会議事要旨では、政策決定にあたり(1)最近のインフレ上昇が示す意味合い、(2)労働市場の見通し、(3)金融政策が依然として引き締め的か、を重要な判断材料と特定。今後も物価安定と完全雇用の達成に注力し、政策措置を講じるとしている。労働市場は依然として需給がややひっ迫しているとするRBAの判断に基づけば、12月8、9日開催の次回理事会でも政策金利は据え置かれる公算が大きい。短期金融市場では2026年5月までの利下げ織り込みは15%未満まで低下する一方、同12月には利上げを30%程度織り込む動きとなっている。
投資調査部
シニアFXマーケットアナリスト
二宮 圭子



Japanese
English


