Today's Insight
2026/7/30 12:25作成
FOMCレビュー
■ 政策金利は5会合連続で据え置き、12名の投票権を有する参加者のうち3名が利上げを支持
■ ウォーシュFRB議長は物価安定実現への姿勢を堅持、7月データや経済シンポジウムに注目
米連邦準備理事会(FRB)は28、29日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を3.50-3.75%に据え置いた。据え置きは5会合連続となったが、投票権を有する12名の参加者のうち3名は反対票を投じ、ダラス・クリーブランド・ミネアポリスの連銀総裁が0.25%の利上げを主張した。声明では「中東での紛争などによる不透明感が高まっているにもかかわらず、経済活動は堅調なペースで拡大している」などと評価。「インフレ率は委員会が目指す2%の目標を依然として上回っているが、エネルギーなど一部セクターで価格上昇をもたらした供給ショックも一因」「委員会は物価安定を実現する方針である」とし、6月会合の文言が踏襲された。
ウォーシュFRB議長は記者会見で、インフレ率が目標を上回る状態が5年以上続いているが、唯一の目標は2%であると強調。中銀目標を超えるインフレは9週間や1カ月の小幅なインフレ鈍化で解決できるものではないと指摘し、物価安定実現への姿勢を堅持した。今会合では4つの主要テーマについて議論したと説明。(1)過去5年間の高インフレが現在の政策運営に与える影響、(2)新型コロナ禍や地政学リスク、人工知能(AI)投資急増など様々な経済ショックの生産や雇用への影響、(3)設備投資ブームによる価格上昇が広範なインフレを示しているか、(4)金利政策とバランスシート政策の金融緩和効果、である。これらの議論を通じて、FRBは適切な政策判断に努め、今後の重要な政策決定に向けて議論を深めていくとした。
米金融市場は株安・ドル安が進み、債券は超長期国債を中心に利回りが上昇したが、一部の市場参加者が今会合での利上げを予測していたため、金利見通しを反映する2年国債利回りは低下した。FRBの政策決定とウォーシュFRB議長の記者会見を受けて、相場の潮目が変わったと判断するのは早計で、8月中旬にかけて公表される7月の米経済指標の公表や、8月下旬開催の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)が待たれる。筆者は株価が一段安となった場合の債券や為替への影響を注視している。
投資調査部
シニアFXマーケットアナリスト
二宮 圭子



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