Today's Insight

2026/3/25 11:00作成

3月南アフリカ中銀、メキシコ中銀プレビュー

■ 南ア中銀とメキシコ中銀は、政策金利を6.75%と7.00%でそれぞれ据え置きの見通し
■ 原油輸入国(南ア)と産出国(メキシコ)の違いを踏まえたうえで、金融政策姿勢を見極めたい

 3月16日から19日にかけて、豪中銀(RBA)、米連邦準備理事会(FRB)、日銀(BOJ)、欧州中銀(ECB)などの主要先進国中央銀行が金融政策会合を開催した。RBAを除く中銀は政策金利据え置きを決定したうえで、原油価格高騰への警戒を示した。26日(現地時間)には南アフリカ(南ア)中銀(SARB)とメキシコ中銀(Banxico)が金融政策会合の結果を発表する予定だが、これら主要先進国中銀と同じく、政策金利据え置きを決定したうえ、中東紛争と原油価格高騰の影響を見極める必要性を強調する見込み。原油輸入国(南ア)と産出国(メキシコ)の違いを踏まえたうえで金融政策姿勢を見極めることは、他の新興国の金融政策姿勢を確認する際の指針となり得る。なお、2月末から3月24日までの対米ドル騰落率では、南アランドがマイナス6.55%。メキシコペソはマイナス3.08%と、米ドル高進行と新興国通貨安が進むが、南アとメキシコはともに通貨安を懸念する段階ではないとみる。

 SARBの金融政策姿勢は、前回1月時点の声明で確認されたシナリオを基準に見極めたい。当時、「ランドが安くなり、原油価格が上昇する」マイナスシナリオでは、消費者物価(CPI)上昇率(2月分:前年比3.0%)は今後4%でピークを迎え、「2-4%」の物価目標レンジを超えることはないと想定。政策金利の中立的な水準への低下は、標準シナリオよりも「1年程度遅れる」とした。これらを踏まえて、前回1月時点から原油価格高騰の影響をどの程度見積もったかが注目点となる。仮に原油輸入国である南アでスタグフレーション(景気後退と物価上昇)懸念が示されれば、原油輸入国が多いアジア新興国でも同様の警戒感が高まる可能性もある。

 Banxicoは、前回2月の金融政策会合時点ですでに2027年1-3月期にかけての物価見通しを上方修正し、利下げサイクル終了を示唆した。その後の原油価格高騰の影響を踏まえて、物価見通しを一段と上方修正するかが注目されよう。3月10日に公表された2月CPI上昇率は、総合が前年比4.02%と中銀物価目標レンジ(2-4%)を上抜け、中東紛争前から物価上昇圧力が高まっていたことが改めて示唆された。ただし、メキシコは2024年時点で世界第11位の原油産出国であるため、他の原油輸入国である新興国に比べて足元の原油価格高騰の影響は受けづらい見込み。また、7月に予定される米国・メキシコ・カナダ貿易協定(USMCA)見直しを注視する点からも、Banxicoは金融政策での様子見姿勢をいったん強めるとみる。


投資調査部
シニアマーケットアナリスト
合澤 史登

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