海外旅行で使えるクレジットカードの選び方｜気になる注意点も解説

海外旅行で使えるクレジットカードの選び方

海外旅行で使えるクレジットカードは、カードの種類ごとに特徴や条件が異なるため、選び方のポイントを把握しておくことが重要です。海外での利用に適したクレジットカードを選ぶ際のポイントを5つ紹介します。

• ● 訪問国で利用しやすい国際ブランドか
• ● 海外旅行保険や特典は充実しているか
• ● 補償内容・サポートが手厚いか
• ● 海外事務手数料や為替レートはどのくらいか
• ● 利用限度額や発行条件が自分に適しているか

クレジットカードの選び方がわかると、自分に合ったカードを選びやすくなるでしょう。

訪問国で利用しやすい国際ブランドか

クレジットカードはどの国際ブランドを選ぶかによって、使える地域はもちろんサービスも異なるためそれぞれの特徴を知っておくと安心です。代表的なブランドは以下の4つです。

Visaは加盟店数が圧倒的に多く、海外旅行での利用に適しています。Visaブランドを選べば、現地で決済に困る可能性は低く、どの国でも幅広く利用できます。

海外旅行保険や特典は充実しているか

海外旅行では怪我や病気、盗難など思わぬトラブルが起こりやすいため、お持ちのクレジットカードに備わっている海外旅行保険の内容（補償範囲や金額、利用条件など）を確認しましょう。

とくに自分が重視するのは医療費補償なのか、盗難補償なのかを整理しておくことが大切です。「保険がついているから安心」ではなく、補償額や対象範囲を見極めて選ぶことが、満足度の高いカード選びにつながります。

また、なかには空港のラウンジを利用できるサービスやキャッシュバックがつく場合もありますので、あわせて確認しましょう。

補償内容・サポートが手厚いか

海外旅行では、クレジットカードの情報を抜き取るスキミングや盗難などのリスクが存在します。そのため不正に利用されたときに、クレジット会社のサポートデスクが迅速に対応してくれるのか、不正利用補償や購入した商品の保険が付帯しているかを確認しましょう。

カードによっては、利用ごとに通知が届くアラート機能を備えているものもあり、トラブルに早く気づいて、被害を最小限におさえることができます。旅行中に安心して買い物ができるよう、補償やサポートの手厚さを重視してカードを選びましょう。

海外事務手数料や為替レートはどのくらいか

クレジットカードによっては、海外で利用すると1.6〜3.0％程度の事務手数料が課される場合があります。また、為替レートもカード会社独自のものが適用されるため、想定より高い支払いになるケースもあるため注意が必要です。

長期滞在や高額決済を予定している場合には、為替レートや手数料を比較してコスト面で優れたカードを選ぶとよいでしょう。

利用限度額や発行条件が自分に適しているか

旅行中にホテル代や買い物代が支払えないといったことがないよう、あらかじめ利用限度額を確認しましょう。限度額が低いと支払いに不便を感じる可能性もあるので、高額決済が多い人は一時的な増額申請をすると安心です。

また、カードには年齢や収入、職業などの発行条件が定められている場合もあります。自身の状況に合ったカードを選びましょう。

海外旅行でクレジットカードを利用するメリット

海外旅行でクレジットカードを使うと、以下5つのメリットがあります。

• ● 多額の現金を持ち歩かずに済み、安全性が高まる
• ● 万が一の不正利用も補償があり、安心できる
• ● 宿泊や買い物でスムーズに決済ができる
• ● 利用額に応じてポイントやマイルが蓄積され、お得に旅が満喫できる
• ● カードによっては海外旅行保険が付帯し、怪我や病気などのトラブルに備えられる

海外旅行でクレジットカードを利用する際の4つの注意点

クレジットカードは便利である一方で、海外では予期せぬトラブルにつながることもあります。

そこで海外旅行でクレジットカードを利用する際には、以下4点を意識しましょう。

• ● スキミングや不正利用に注意する
• ● 限度額・有効期限を事前に確認する
• ● 海外事務手数料や為替レートの影響に注意する
• ● クレジットカードが使えない場合を想定して現金も持ち歩く

注意点を理解すると、海外旅行中に起こりがちなトラブルを回避し、安心してカードを活用できるでしょう。

スキミングや不正利用に注意する

海外では、クレジットカードのスキミングや盗難といった被害に遭う可能性があります。たとえば店員がスキマー（機器）を使ってカード情報を盗み取ったり、スリや置き引きによってカードが悪用されたりするケースがあります。

カードを店員に渡した後は目を離さず、レジの周りに不審な機器がないか確認しましょう。また、カードは財布やバッグに入れたままにせず、肌身離さずに管理することも大切です。

限度額・有効期限を事前に確認する

旅行前に、クレジットカードの利用限度額と有効期限を必ずチェックしましょう。限度額を超えたり、有効期限が切れていたりすると、現地で決済エラーになるおそれがあります。限度額が足りない場合には一時的に引き上げておくと、高額な宿泊費や買い物の支払いがあっても安心です。

また、暗証番号を忘れると利用できないため、日本であらかじめATMや少額の決済をするなど確認するのがおすすめです。どうしても暗証番号を思い出せない場合は、早めにカード会社に再発行を依頼しましょう。

海外事務手数料や為替レートの影響に注意する

海外でクレジットカードを利用すると、海外事務手数料だけでなく、カード会社が独自に設定した為替レートが適用されることが多いため、想定より支払いが高くなる可能性があります。長期滞在や高額利用を予定している人は、海外事務手数料や為替レートを事前に確認し、複数枚のカードを使い分けると安心です。

できるだけ金銭的な負担を避けたい人には、海外事務手数料のかからないカードがおすすめです。

クレジットカードが使えない場合を想定して現金も持ち歩く

海外では、国（地域）や店舗によってクレジットカードが利用不可となるケースあります。たとえばアジアの屋台やアフリカの小規模店舗では、現金のみの対応というケースがめずらしくありません。カードを持っていても「現金がなくて買えない」と慌てる可能性があるため、最低限の現地通貨を用意しておきましょう。

クレジットカードと現金を併用すれば、支払い手段の選択肢が広がり、旅行中も安心して過ごせます。

海外旅行でクレジットカードが使えない場合の対処法

海外旅行中は、カードが急に使えなくなることもあるため、事前に対処法を知っておくことが大切です。ここでは、海外旅行でクレジットカードが利用できない場合の対処法を3つ解説します。

• ● クレジットカード会社やサポートデスクに連絡する
• ● 別の決済手段を試す
• ● 現地ATMや両替所で現金を確保する

対処法を知っていると、急なトラブルに対して落ち着いて対応ができるでしょう。

海外でクレジットカードを利用できない原因については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

クレジットカード会社やサポートデスクに連絡する

決済エラーが続く場合は、クレジットカード会社またはサポートデスクに連絡しましょう。

不正利用防止のため、システムが異常を検知して、一時的に利用を止めているケースがあります。たとえば、限度額を超える高額決済をおこなった際に、不正利用と判断してロックをかける場合があります。

旅行前にクレジットカード会社やサポートデスクの連絡先をメモして携帯すると、トラブルが起きてもすぐに問い合わせができ、安心して旅行を続けられるでしょう。

別の決済手段を試す

クレジットカードが利用できないときは、別の国際ブランドのカードで支払いましょう。国や地域、店舗によってVisaは使えるがJCBは不可といったケースがあります。また、暗証番号入力ができなくても、サイン決済なら利用できるケースもあります。

あらかじめ複数の国際ブランドのカードを携帯していると、トラブル発生時も支払いが滞らず、安心して旅行を楽しめるでしょう。

現地ATMや両替所で現金を確保する

現地ATMや両替所で現金を確保する方法も対処法の一つです。空港や市内の両替所では日本円から両替ができるケースもあるものの、手数料やレートにばらつきがあり、不利になることがあります。

一方、ATMでの出金は街中で簡単に利用できるため、両替所に比べて便利です。また、外貨引き出しに対応したカードなら、余計な為替手数料をおさえ、緊急時の現金が用意できます。

外貨の両替方法について以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

海外旅行でのクレジットカード利用についてよくある質問

ここでは、海外旅行でクレジットカードを利用する際に、よくある5つの質問にお答えします。

• ● 海外旅行でクレジットカードを使うのは危ないですか？
• ● 海外旅行にクレジットカードは何枚持っていけばいいですか？
• ● 海外旅行中にクレジットカードの暗証番号を忘れてしまった場合はどうすればいいですか？
• ● クレジットカードには海外旅行保険が自動付帯されますか？
• ● 海外旅行で学生が使えるクレジットカードはありますか？

疑問を解消しておけば、現地での不安を減らし、安心してカードを利用できるでしょう。

海外旅行でクレジットカードを使うのは危ないですか？

海外ではスキミングや不正利用といった被害が起こる可能性があります。しかし暗証番号の入力やタッチ決済の活用、利用通知アプリの設定などの対策をおこなえば、安心して利用できます。

それでも不安がある場合は、デビットカード機能付きキャッシュカードを併用するのも有効です。利用額が口座残高内に制限されるため、万が一、不正利用が発生しても被害をおさえやすくなります。

海外旅行にクレジットカードは何枚持っていけばいいですか？

海外旅行には、クレジットカードを2枚以上持参するのが理想です。とくにVisaとMastercardのように異なる国際ブランドのカードを持っていくと、どちらかが利用できない場面でも対応できます。

また、盗難や紛失のリスクを考え、カードを同じ場所に保管しないのも重要です。保管場所を分けておくと、万が一トラブルに遭った場合も支払い手段を確保できます。

海外旅行中にクレジットカードの暗証番号を忘れてしまった場合はどうすればいいですか？

暗証番号を忘れてしまった場合は、番号を覚えている他のクレジットカードを利用しましょう。どのカードも使えないときは、クレジットカード会社へ連絡し、確認や再設定を依頼する必要があります。

カード会社によっては、日本語での対応が可能な海外サポートデスクがあり、現地からでも安心して相談ができます。渡航前に問い合わせ先を控えて持参しておくと、トラブル時も落ち着いて対応ができるでしょう。

クレジットカードには海外旅行保険が自動付帯されますか？

海外旅行保険が自動付帯されるクレジットカードは存在します。

自動付帯とは、カードを持参するだけで保険が適用される仕組みです。しかし補償内容や金額はカードによって異なるため、病気やケガ、盗難などにどの程度対応できるかを事前に確認する必要があります。

またカードによっては保険適応に旅行代金の決済などといった条件が伴う場合がありますので、こちらも注意しましょう。

とくに海外旅行中で病院にかかると医療費が高額になることがあるため、補償額の上限は渡航前に必ずチェックしましょう。

海外旅行で学生が使えるクレジットカードはありますか？

学生でも利用できるカードはあります。なかでも家族カードは、学生を含めた家族の支出を把握でき、家計管理がしやすいのでおすすめです。

デビットカード「GLOBAL PASS」では、12歳から家族カードが作成でき(*1)、現金の準備がなくても、お小遣いを渡せます。さらにプレスティアアラートサービスに登録すると、子どもの利用状況をタイムリーに把握できるので安心です。

(*1)家族カードの申込み条件についてはこちらをご参照ください。

クレジットカードとあわせて持ちたい外貨が使えるデビットカードとは

デビットカードとは、利用と同時に口座から代金が引き落とされる銀行口座直結型のカードです。デビットカードの中には外貨での決済が可能なものもあり、渡航先で利用すると以下のメリットがあります。

• ● カードで外貨支払いができるため、両替の手間を省ける
• ● 両替でかかる手数料を節約できる
• ● 使った分だけ即時に引き落とされるため使いすぎを防げる
• ● 万が一カードを紛失しても、残高以上に不正利用されない
• ● 現金を大量に持ち歩く必要がない

また国際ブランドは、加盟店数が最大規模で、為替レートも比較的安定しているVisaがおすすめです。

クレジットカードだけでなくデビットカードも利用することで、高額決済や特典利用はクレジットカード、少額支払いや使いすぎ防止にはデビットカードと役割を分けて使えます。